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 私の授業づくり 


筆者
CAD教育施設長・工学部
機械工学科
准教授 佐伯 守彦

 

イメージ
授業内容を理解させるための取り組み

 

『CAD/CAM』は、平成20年度に採択された教育GP「計算機支援による実践型設計技術者の育成」を構成し、先進的な3次元CAD やCAM に関する技術を学生に習得させるという重要な役割を担う科目である。そもそも、本科目は製造業におけるIT技術の発展に対応するという目的のため、平成14年度のカリキュラム改正により新設された(3年次開講科目のため、実際は平成16年度より実施)。科目が開講された当初から、私が担当し現在に至っている。

 

本科目は、上述のように学生に3次元CADやCAMを自由に使いこなす能力を身に付けさせることを目的とするが、ソフトウエアの操作が非常に複雑なため、個々の学生の理解度や進度に差が生じることが多く、場合によっては個別指導が必要となる。

 

当初は設備の制限から受講者が10人程度のゼミ形式であったため個別の対応も可能であったが、CAD 教育施設の設備更新により、1クラス50人でも受講できる体制を整えたため、平成20年度からは受講者が激増した。多くの学生にCAD やCAM を教える機会が得られたことは喜ばしいことであるが、一方で個別の対応ができなくなるという問題が出た。想像していたことだが、その年の授業評価では「授業の進度が速い」「1つの操作を誤るとついていけなくなる」などの意見が多く見られた。

 

これに対応するため、本年度は細かい操作の手順を示したテキストを作るとともに、多くの補助資料をライブラリーに公開した。こうすれば、講義中に聞き逃した事項も後で確認できると考えたからである。これらの資料は、満足できる状態ではないが、昨年に比べ初歩的な質問が少なくなったこと、アンケートでテキストや補助資料が内容を理解する上で役立ったという意見があることから、一応の成果を挙げていると考えている。今後も、学生の理解度を向上させるため、より工夫しながら授業を改善していくつもりである。

 

logo No.95 (2009年12月)掲載
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