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 私の授業づくり 


筆者
日本語教育センター
准教授 渡辺 民江

 

 

教師と学生が共に創りあげる授業を目指して

私が担当している授業は「外国人留学生を対象とした日本語」「日本語教育概論A・B」「日本語スキル」等々である。対象者は、留学生・日本人、また日本人学生であっても文系・理系と多様である。確かに、対象者、科目、学生数、授業スタイル等に応じて、教授方法やクラスマネジメントを変える必要がある。が、その中で共通して心掛けていることは何だろうか。

 

まず、より分かりやすく、より効率的に順序立てて授業を進めること。次に、90分の授業で学生が何らかの成果を感じられるようにすること。そして、学生が実生活に引き寄せて考える時間を設けること。最後に、授業は教師と学生が共に創りあげるものだという姿勢を示すことである。

 

「日本語教育概論」は、講義形式であるが、学生が受け身にならないよう、まず始めにその日の講義で一番伝えたい事を質問形式で投げ掛ける。指名された学生は何か答えなければならない。そして、講義内容は、各自がその答えを見い出せる、あるいはそのための知識が得られるようにしている。講義の終わりには「フィードバック用紙」を書いてもらっている。講義を聞いていないと答えられない質問と、自由記述である。これは、学生にとって講義の振り返りになると同時に、正しく私に対するフィードバックとなっている。これを読むことにより、講義内容が正しく伝わっているか否かが手に取るように分かり、反省材料となるのである。次の講義で訂正、補足ができ、大変有効である。そして、自由記述には学生の考えたことが素直に表れる。「バイト先の外国人に話し掛けてみたらとても喜んでくれた」「小学校の時、日本語が話せない子がいていつも泣いていたのを思い出し、あの子はどうしているのだろうと思った」「日本語を学ぶ外国人が増えているのを知ってうれしい」「留学生はすごい」といった具体的なコメントは、大変うれしく励みになる。今後も学生のフィードバックを楽しみに学生と共に授業を創っていきたい。


logo No.129 (2015年8月)掲載
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