2021研究紹介
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89キーワード相談に応じられる内容キーワード相談に応じられる内容FUKUI Hiromichi中部高等学術研究所教授 福井 弘道統合型GIS、ビッグデータ解析、環境アセスメント・環境計画、防災・危機管理計画、リスクコミュニケーション、合意形成手法に係ることなど 情報化社会の本質は、サイバースペースにおける意志決定が、リアルワールドに先導的な役割を果たすことにあります。デジタルアースとは、サイバースペース上に構築される俯瞰型情報基盤、多次元・多解像度で表現された地球であり、持続可能な地球の将来を考えるために、環境・災害等の「問題複合体」を解題する共同実験室、コミュニケーションのプラットフォームとして利用されることが期待されています。デジタルアースを用いて、地域から地球の変動を分析・解明し、現象のモデリングやシミュレーションを行い、合意形成、計画立案や政策形成に展開する方法論の探求とその社会的な実装、制度設計を行う研究領域、Geo-Informaticsを研究しています。【研究テーマ】●リアルタイムセンシングデータの相互運用、統合、俯瞰システムの開発  (衛星・航空機・UAVの利用、ビッグデータ解析、センサーウェブの実装など)●リスク事象にともなう不確実性の評価と可視化に関する研究●地域の減災、防災、リスク・危機管理システムに関する研究●地域における地球温暖化の適応策に関する研究●自治体の統合型GISの構築と利用に関する研究●リスク・環境・科学コミュニケーション手法に関する研究●国際災害支援情報基地構想に関する研究環境情報システム、地理情報システム、空間解析デジタルアースの構築と利用-Geo-Informaticsからのアプローチ-キーワード相談に応じられる内容特許独自HPP106参照キーワード相談に応じられる内容革新的ペプチド化学合成YAMAMOTO Hisashi先端研究センターペプチド研究センター兼任教授 山本 尚ペプチドの合成、創薬設計、ハイブリッドマテリアル 半世紀昔のメリフィールドのペプチド合成は、その独創性から世界を驚かせノーベル賞に輝いた。基本は、不溶性の高分子の活用とカルボン酸活性化剤の組み合わせである。その後半世紀、この技術は様々な持続的イノベーションによりゆっくりと発展してきた。しかしこの手法での合成ペプチドは高価格である。合成が収束的でなく直線的合成である事、ラセミ化異性体と欠落アミノ酸ペプチドの除去精製に時間と莫大な費用が必要な事が挙げられている。 私共の技術はメリフィールド法のカルボン酸活性化法を全否定することから始まった。カルボン酸活性化法が反応剤支配反応であるのに対して私共の反応は基質支配反応である。その特色は1)基質支配であるため、ラセミ化を完全に制圧できたこと。2)長年の夢であった、どのアミノ酸末端基でも可能な連結法(ペプチド・ライゲーション法)の成功。さらには、3)ペプチド合成に欠かすことのできない保護基からの解放である。これらのイノベーションによって、長年のリニア合成法に終止符を打ち、並列型の収束型合成法を確立した。 ペプチドはアミノ酸だけから構成されるので、「レゴ」のようにできる化合物数は有限で、幸いなことに計算化学が適応できる分子群である。私共は、北大前田教授の「仮想世界」と私共の「ペプチド合成の実世界」との間を切れ目なくつなぎ、世界で初めての「論理的ペプチド創薬設計戦略」を提供する。基質支配反応、触媒、ペプチドの収束型合成、理論的ペプチドデザイン研究所・センター等研究所・センター等

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