2021研究紹介
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88キーワード相談に応じられる内容独自HPキーワード相談に応じられる内容計算トポロジーによる位相的データ解析ARAI Zin創発学術院教授 荒井 迅データからの位相的構造の抽出、力学系の定性的解析位相的データ解析、計算トポロジー、グラフ理論、力学系、カオス 当研究室の主な研究テーマは力学系やカオスの純粋数学的な研究であるが、平行してグラフ理論や 「位相的データ解析」 を具体的な問題に応用する研究も行なっている。 位相的データ解析とは、トポロジー(位相幾何学)という 「柔らかい」幾何学の手法により、データに隠された構造を抽出しようという解析手法である。近年の計算機の高速化やアルゴリズムの発達により、その適用範囲は飛躍的に拡がっている。タンパク質や結晶の構造解析などのマテリアルサイエンスから、画像認識などの情報学的な問題、さらには社会科学などで既存の統計手法では得られなかった解析成果を挙げている。 【研究テーマ】●低次元力学系・複素力学系の分岐構造の解析●力学系の大域的計算理論と情報量圧縮● VR 機器を用いた4次元空間の可視化● 【応用事例】 量子化学計算データの可視化と構造の解析● 【応用事例】 センサーネットワークの被覆問題の解析 ● 【応用事例】 流体力学計算データの構造解析 キーワード相談に応じられる内容キーワード相談に応じられる内容KAWAMURA Kimitaka教授 河村 公隆大気汚染・大気質、気候変化・変動に関する研究、環境試料の化学分析、地球環境科学、降水・雪・アイスコア、人間活動の環境への影響、環境問題への対策 人間活動による地球環境の改変は、大気エアロゾルの化学組成を変え、気候にも影響を及ぼすと考えられる。近年頻発する異常気象は大気組成の変化とリンクしている可能性が高い。一方、植物は大気中のCO2を吸収し、有機物を光合成する。その一部はイソプレンなど揮発性有機物として大気中に放出される。イソプレンは植物葉の表面温度を下げる効果があり、地球温暖化によりその放出量は増加している可能性がある。その結果、イソプレン由来の有機エアロゾルの生成量は近年増加し、雲の生成・降水・水循環を大きく変えている可能性が指摘される。河村研究室では、世界各地で集めた大気エアロゾル試料等の化学分析を通して大気化学・地球化学の諸課題、環境問題に取り組んでいる。【研究テーマ】●大気微粒子の化学組成と吸湿特性 大気中に存在する微粒子の化学組成の解析から、大気エアロゾルの起 源・輸送・光化学的変質過程を明らかにする。また、微粒子の吸湿特性 を測定し、水蒸気吸収特性など雲凝結核・氷晶核としての能力を評価し、 大気環境に与える影響を研究する。●海洋エアロゾルの大気化学的研究と環境変化 西部北太平洋で採取したエアロゾルの化学組成の解析より、アジアから 外洋への陸源物質の大気輸送を研究し、海洋環境への影響を評価する。●南極・北極域、カムチャツカ半島、チベットのアイスコア研究と環境変化●環境中の汚染物質の研究と人間活動の影響評価地球化学、大気微粒子(エアロゾル)、気候変化・水循環、環境科学、大気汚染、PM2.5、バイオマス燃焼大気微粒子(エアロゾル)と地球環境科学  中部高等学術研究所研究所・センター等研究所・センター等

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