2021研究紹介
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83キーワード相談に応じられる内容キーワード相談に応じられる内容ディスカッションに基づく創造的リベラルアーツ教育文理の枠を越えた21世紀型教養と学問リテラシーの修得SUZUKI Junko人間力基礎教育部 語学教育プログラム創造的リベラルアーツセンター 兼任准教授 鈴木 順子文理の枠組みを越える教養教育、多分野統合型ディスカッション指導、グローバルリーダーとなるべき社会人に必要とされる21世紀的教養、リベラルアーツとしての多言語修得 現代社会に生きる私たちが、直面する数々の問題を解決していくためには、さまざまな専門分野の人間が多様な知見を持ち寄り、相異なる価値観をすり合わせながら話し合いを重ねて互いに納得できる結論を見出すことが何より必要となる。 いま大学における教養教育で最も求められているのが、「自分で問題を見つけ、調査し、表現し、討論し、協力して解決する力」を身につけることに他ならない。そしてそれは専門知を得た3、4年生や大学院生こそ必要であり、さらに社会人になっても重要となる学問リテラシーである。言い換えればそれは総合的で能動的な21世紀的知性なのである。 本研究室で特に重要テーマとして掲げて取り組んでいるのが、1)文理の枠を越えた複合的問題解決を目的とするディスカッション授業、2)リベラルアーツとしての第二外国語教育、3)文理を問わず討論の際に共通して必要とされる哲学・芸術の基礎教養、情報収集・統合能力と論理思考の育成、である。【研究テーマ】●21世紀型リベラルアーツ教育の実践と討論指導●女性思想家シモーヌ・ヴェイユにおける人文知と科学●哲学史における幸福論:古代ギリシアから現代まで●リベラルアーツとしての第二外国語教育-理論と実践リベラルアーツ、第二外国語、文理融合、ディスカッションキーワード相談に応じられる内容キーワード相談に応じられる内容オランダにおける「教育の自由」の理論と実践の研究SAWADA Hiroyuki人間力発展教育部 専門職教育プログラム准教授 澤田 裕之就学制度、通学区域制度、区域外就学、フリースクール 「学びたい時に、学びたい場所で、学びたいことを学ぶためにはどうすればよいのか?」 今日、不登校の児童生徒や虐待を受け、その環境から逃避せざるを得ない状況にある子どもも少なくない。また、経済的理由から志望する学校への入学が叶わず、不本意入学をせざるを得ない子どもや親も多く存在している。現行の教育制度下において、「学びたくとも学べない」子どもたちの「学ぶべき権利」は必ずしも保障されているとは言い難い。 一方、オランダでは「教育の自由(Vrijheid van onderwijs)」を謳う憲法第23条が1917年以降、憲法の教育条項として位置づけられてきた。このため「学校設置の自由」「教育組織の自由」「教育方針・信条の自由」も保障され、且つ公立及び私立学校の財政平等の原則を明記していることから、公教育に占める私学の割合は7割におよび、現在も多種多様な学校が設置されている。 これまで、この教育制度理念を構築してきたオランダを研究フィールドに設定し、公教育における私学の在り方や子どもの学ぶ権利保障について制度 研究を行っている。【研究テーマ】●オランダの教育費国庫負担制度に関する研究●オランダにおけるオルタナティブ教育の意義と課題●オランダとドイツの学校選択の自由―財政平等と質保障―の研究学校、私学、学習権、学校選択、オルタナティブ教育、フリースクール図1 オランダ憲法第23条2項、7項及び8項訳図2 オランダの教育体系•研究所・センター等研究所・センター等

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