2021研究紹介
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57キーワード相談に応じられる内容キーワード相談に応じられる内容食品由来機能性化合物の創製と食薬相互作用MISHIMA Satoshi応用生物学部 食品栄養科学科教授 三島 敏天然物素材の機能性確認、製剤設計による最適化、医療分野への応用 食品の機能性特に三次機能は、健康食品分野において消費者が商品を購入する一番大きな動機付けとなっており、未病対策として大いに期待がかけられている。機能成分もさることながら、経口剤として有用な製剤設計の他、医薬品の不都合を緩和する応用もQOL向上に寄与できる観点から以下の研究を中心とする。【研究テーマ】●機能性成分の特定、及び酵素合成による産業化  主に植物起源の素材を各種薬理活性スクリーニング後、分離精製により化合物 を特定する。それら或いは類縁体を食品で許容される手法により酵素合成し、 活性相関を確認する。また、吸収性向上を狙いとして、置換基を考慮したプロ ドラッグ、糖・脂質付加による複合体も調製する。  ●活性化合物製剤の最適化 多くの化合物はそのままでは、バイオアベラビリティーが低い場合が多い。 目的とする疾患により、デリバリー製剤、ナノパーティクル製剤、浮遊製剤等 DDS的手法を用い、経口剤として最適な機能性製剤を調製する。●機能性成分の医薬品との相互作用 特に社会問題化している疾患(癌、脳神経疾患等)につき、患者QOL の向上 を目的とし副作用軽減化、相互作用に基づく医薬品使用量の低減化を目指す。食品、有効成分、病気予防、製剤設計キーワード相談に応じられる内容キーワード相談に応じられる内容乳酸菌を利用した食品加工技術の研究NEGISHI Haruo 応用生物学部 食品栄養科学科教授 根岸 晴夫食品(特に乳製品・肉製品)の新製品・加工技術の開発、乳酸菌による発酵技術、乳肉の品質管理全般、学内パイロットプラントを利用した試作開発  “食品のものづくりの科学”をベースに食のおいしさに関わる実用的研究を行なっている。乳酸菌の有用な生物学的機能を食品加工へ応用し、新規な加工技術の開発を目指している。一例として、典型的ヨーグルト用乳酸菌のLb. bulgaricus, St. thermophilusを利用した食肉加工技術を検討し、非加熱発酵乾燥食肉製品「発酵ポークジャーキー」を開発した。基盤技術としては、食肉に対する乳酸菌によるバイオプリザベーション効果、プロテオリシスに起因する軟化作用、菌体外多糖等によるaw制御技術、テクスチャー改善作用などの機構を検討中。乳製品では、大学ブランドのゴーダチーズ、ヨーグルトを開発し、乳酸菌とおいしさに関連する香気との関係に着目して研究中。学内には、本格的パイロットプラントがあり、低アレルゲン・クッキー、乳製品、食肉加工品などの開発が可能である。【研究テーマ】●食肉および食肉製品の食味性向上技術の研究 食肉のおいしさに最も影響する硬さの制御技術、および乳酸菌の利用技術に ついて探索中●食肉加工への乳酸菌の利用技術の開発、および非加熱発酵乾燥食肉製品の開発●オリジナルのゴーダチーズ、ヨーグルトの開発、特に食品が放出する香気と おいしさや品質との関係を解析し、品質管理に有用な香気成分の研究●食品パイロットプラントを学外に開放し、企業や地域との連携による加工技術 や新製品の試作開発食のおいしさ、発酵、乳酸菌、肉製品、乳製品、香気、ものづくり、食品プラント応用生物学部応用生物学部

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