2021研究紹介
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50キーワード相談に応じられる内容キーワード相談に応じられる内容重金属汚染土壌修復の効率化SUMI Hirotaka応用生物学部 応用生物化学科助教 墨 泰孝汚染土壌に関する調査や分析、土壌微生物の分離と各種分析など 重金属汚染土壌に土壌改良資材を施用して土壌中の重金属を安定化させる不溶化法は、簡便に実施でき低コストであるという利点を持ち、重金属汚染土壌修復の手段として有望である。一方、重金属が土壌中に残存する為、再溶出のリスクがあり、定期的なモニタリングが不可欠である。土壌中で重金属を長期間安定化させるためには、対象とする土壌の理化学性をはじめ、汚染物質やその濃度、土地の利用形態といった要素を考慮する必要がある。当研究室ではこれまでに、水田や畑地など異なる利用形態の汚染土壌間で、改良資材の重金属安定化効果や微生物群集への影響の比較を行ってきた。今後はこれに加えて、植物による汚染浄化(ファイトレメディエーション)と有用微生物の併用など、複数の手法を組み合わせた、より短期間で実施でき、持続効果の高い汚染浄化手法の検討も行っていきたいと考えている。【研究テーマ】●土壌改良資材による土壌中の重金属動態と微生物群集構造・活性の変化●重金属汚染土壌に存在する有用微生物の探索と汚染浄化への応用土壌、環境浄化、重金属、土壌微生物キーワード相談に応じられる内容キーワード相談に応じられる内容キーワード相談に応じられる内容キーワード相談に応じられる内容独自HPキーワード相談に応じられる内容疾患や副作用のリスクを低減させる診断方法の研究NAKAGAWA Hiroshi応用生物学部 応用生物化学科准教授 中川 大体質の個人差、遺伝子診断、がんの抗がん剤耐性 私たちは、染色体上に300万~1000万程度存在すると言われている「塩基配列の個人差」の中から「体質の個人差」を決定する塩基配列の候補を見つけ出し、この塩基配列の違いがどのような個人差を決定し、それがどのように決定されるかについて明らかにしようと日々研究をしています。そして、得られた実験結果に基づいて、「病気に罹りやすい(あるいは罹りにくい)体質」や「薬が効き過ぎる(あるいは効きにくい)体質」を遺伝子レベルで診断できるようにしようと考えています。 「疾患の発症リスク」や「薬の効果」が事前に分かれば、疾患や薬の副作用を未然に防ぐことが可能になります。人類の一人一人が自分の体質を理解し、自ら疾患や薬の副作用の予防に努め、老後も健やかに生活できる「活力ある高齢化社会」の実現に貢献することが、私たちの研究の終着点です。【研究テーマ】●膜輸送体遺伝子上に存在する「個人差決定一塩基多型候補」の探索●個人差決定一塩基多型が決定する「体質の個人差」の同定 ●個人差決定一塩基多型が個人差を決定する「分子基盤」の解明●「疾患の予防・治療法」、「体質の改善法」の開発 体質の個人差、健康寿命、一塩基多型、生活習慣病、遺伝子診断応用生物学部応用生物学部

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