2021研究紹介
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48キーワード相談に応じられる内容キーワード相談に応じられる内容植物の生体膜輸送体と情報変換分子の機能解明と応用 ストレス耐性の付与と育種遺伝子マーカーへの応用MAESHIMA Masayoshi応用生物学部 応用生物化学科教授 前島 正義細胞分画法、膜における物質輸送機能の測定、特定分子の可視化、その他生化学・分子細胞生物学的手法と研究 動植物の遺伝子の20-30%が膜タンパク質と推定されている。細胞の普遍的、特異的な活動を支える膜タンパク質分子を探ることは、生物の分子レベルでの理解のみならず、応用的な活用への突破口ともなる。当研究室では、とくに生体膜輸送体、情報変換分子に注目し、「分子を見る、分子から細胞を見る、分子を活用する」の視点で研究を進めている。例えば、プロトンポンプ(H+の一次能動輸送体)としてのH+-ピロホスファターゼの構造・作動機構・生理機能を研究し、この分子から植物の液胞と細胞体積の増大、組織成長、無機イオン(Zn、Ca、K等)吸収の解明と活用につなげている。また、細胞の膜系にある水チャネルの多様な分子種の機能と遺伝子発現の時空間的特異性の研究を通して、植物での水分管理・乾燥耐性の機構解明を進めている。【研究テーマ】●液胞膜H+-ピロホスファターゼの遺伝子発現特性と生理的重要性●金属イオン輸送体の分子特性と細胞機能●種子と根毛を護る新規細胞壁分子の特性と機能の解明●細胞膜情報変換分子PCaPの生理機能の解明●サボテンの水チャネル、イオン輸送系分子の特定と発現特性の解明●キクイモおよびサボテンの有用物質の探索生体膜、エネルギー変換、イオン輸送、情報変換、水チャネル、種子形成、乾燥耐性キーワード相談に応じられる内容独自HPキーワード相談に応じられる内容標的指向性磁性ナノ粒子の調製と機能評価TSUTSUMIUCHI Kaname  応用生物学部 応用生物化学科教授 堤内 要有機化合物、高分子材料、ナノマテリアルの合成、分析(NMR, IR, HPLC, LC/MS/MS, TEM, DLS等)、機能評価(毒性、標的指向性、発熱特性) 磁性ナノ粒子は主に常磁性を持ったナノメートルサイズの粒子のことである。磁性ナノ粒子の中でも酸化鉄ナノ物質は生体への安全性が高いことから核磁気共鳴画像法(MRI)の造影剤や温熱療法など医療関連分野における応用研究が進められており、我々も鉄ペンタカルボニルの高温熱分解反応を用いてFe3O4からなる種々のマグネタイトナノ粒子(MNPs) を調製している。表面に抗体や各種生理活性物質を結合させることで、標的指向性のMRI造影剤やアクセプター探索型磁性ナノ粒子プローブなどを開発している。最近はがん温熱療法に用いる機器の開発も行っている。 これとは別に様々な研究者からの依頼で、各種生理活性物質の合成や構造解析、さらには定量分析も行っている。構造解析、定量分析についてはNMR、HPLC、LC/MS/MSなどを用いている。なお、LC/MS/MSで定量分析する際のサロゲート物質もH-D交換反応を用いて合成することが可能である。【研究テーマ】●ポリマー被覆マグネタイトナノ粒子を基盤とした標的指向性磁性ナノ粒子 の調製と機能評価●抗腫瘍活性が期待できるペプチド及び低分子化合物の合成●H-D交換反応を用いた生理活性物質の重水素化とそれらを内部標準試薬 に用いたLC/MS/MS測定法の確立化学合成、生体機能性材料、生理活性物質、構造解析、機能評価応用生物学部応用生物学部

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