2021研究紹介
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28キーワード相談に応じられる内容独自HPキーワード相談に応じられる内容デジタルフィードフォワード制御による高精度位置制御SOGO Takuya  工学部 ロボット理工学科教授 十河 拓也デジタル制御系設計、位置決め制御系設計、制御系ソフトウエア開発 超精密加工装置等の機械制御系はモータ等のアクチュエータによって電気的に制御されるが、その制御信号はコンピュータのプログラムが発生する。機械系は連続的な時間の物理系である一方、コンピュータは離散的な時間で動作する系である。したがって、制御系全体の動作は、連続的な時間と離散的な時間の混在する複合的なダイナミクスによって規定される。離散時間系の特性を表す伝達関数は、離散化零点と呼ばれる性質の良くない零点を持つことが知られており、モデル追従制御や適応制御といった高度な制御技術を適用する妨げとなっていた。本研究では、この離散化零点の位置を近似的に特定する式を導出し、それに基づいて零点を再配置させる技法を開発した。実際に図のようなモータ角度制御系にサンプル零点再配置フィルタを導入し、モデル追従制御を適用して高精度な位置決め制御ができることが確認された。 【研究テーマ】●サンプル零点再配置によるフィードフォワード制御系設計●反復学習制御系設計に関する研究●数式処理ソフトウエアMapleによるデジタル制御系設計●制御系設計ソフトウエアMatlab/Simulinkを使った実時間制御系設計●教育用移動ロボット制御系の開発制御工学、システム制御理論キーワード相談に応じられる内容キーワード相談に応じられる内容粒子運動と流体をつなぐシミュレーション技術TAKAMARU Hisanori工学部 ロボット理工学科教授 高丸 尚教動的経路制御、高速化、シミュレーション手法開発 プラズマ物理における開放系内での自己無撞着な粒子加速機構の研究をはじめとして、シミュレーション手法を駆使しながら、非平衡統計物理学の新たなるパラダイム構築を目指している。これまで、総合研究大学院大学教官としての経験と、パソコンからスーパーコンピュータ(4式)までの幅広い計算機システム構築を手がけてきた経験をいかし、自然科学分野におけるより一般化された表現法開発を行っている。特に、自然界をモデル化する際に必ず含まれている連続の式を数値的に正しく解き出す手法を開放系に対して適応可能とする研究を行っており、粒子運動論的情報量(2時刻での全ての粒子データ)または、これに変換可能な情報量を格子点上に正確に配分する手法を開発している。従って、プラズマのような荷電粒子系だけでなく、消防系におけるミスト・スプリンクラ等にも応用可能である。 【研究テーマ】●自己無撞着系流れの研究●自律開放系の流れの研究●流れの可視化技術粒子・流体シミュレーション、可視化工学部工学部

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