2021研究紹介
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21キーワード相談に応じられる内容キーワード相談に応じられる内容キーワード相談に応じられる内容有機典型元素化合物の合成と反応、構造に関する研究NIYOMURA Osamu 工学部 応用化学科教授 饒村 修有機化合物の合成・反応・構造解析特許P106参照 含窒素複素環化合物[ 例えばインドリジン(左図A)や2-アザインドリジン(同B)] は、医薬品化学や工業化学など幅広い分野で利用され、我々の身の周りにおいて重要な役割を果たしている。一方、有機セレン化合物はその特異な反応性から様々な有機合成に用いられ、その有用性が示されている。また、生体における微量必須元素であり医薬品開発においても近年注目されてきている。 当研究室では、この様な複素環骨格を持つセレン化合物を中心とする新規有機へテロ原子化合物を合成し、得られた化合物の反応性や構造に関する研究を行っている。さらに、得られた化合物の性能(反応性や触媒活性、薬理活性、材料としての物性等)を評価し、分子構造と機能の相関を明らかにすることを目的としている。そして、有機合成化学や医薬品化学、材料化学の分野等への応用が期待できる機能性分子の創出を目指している。【研究テーマ】●複素環骨格を有するセレン化合物の合成と生物活性に関する研究●硫黄およびセレン化合物の酸化反応における触媒能に関する研究●蛍光発光特性を有する複素環化合物の開発●典型元素の特性を生かした新しい有機合成反応の開発典型元素化合物、複素環、窒素、リン、酸素、硫黄、セレン、酸化、生物活性、触媒反応NNNNCNSeO22-PyCONHN2-PyNCNNH22-PyNN2-PyNNSe2-PyNNSe2-PyNNSe2-PyNNSeO2++Indolizine2-Azaindolizine二酸化セレンを用いたインドリジンおよび2-アザインドリジン誘導体の合成AB工学部キーワード相談に応じられる内容DMP 機能性高分子の精密制御合成と応用HABAUE Shigeki工学部 応用化学科教授 幅上 茂樹高分子材料の構造制御、機能制御法の開発、評価、有機合成・反応開発、有機合成を基盤とした高分子材料の開発 機能性高分子の精密制御による合成・開発を研究している。 この研究により、例えばその廃棄・処理が大きな社会問題となっているアスベストなどを無害化し、新たな機能を有する新材料を作り出すことも可能である。【研究テーマ】●アスベストの無害・高機能化新合成法の研究(左上図) アスベストを酸処理無害化した繊維状シリカを出発原料として用い、新規 なシリコーンポリマーへと変換する手法の開発に成功した。この手法では、 シリカ(SiO2)をシラノール残基を有するシリコーンポリマーへと変換し、 シリル化することにより、新規な構造のシリコーンポリマーへと変換させる。 新規機能を有するポリマーの創出が可能である。●新規機能性高分子の精密合成法の研究(左下図) エンジニアリングプラスチックの一つとして知られているポリフェニレン オキシド(PPE)は 重合の制御が困難であるため、モノマーの設計や共重合に よる機能化の達成が課題である。例えば新規な触媒系の開発により高度な 重合制御を可能とした。すなわちDMPと様々なフェノール誘導体との共重合 の制御により、PPE骨格からなる、かつ、官能基の導入が可能なフェノール 性水酸基を有する新規官能基化PPEを合成することが可能である。高分子合成、機能性材料、精密構造制御、有機・無機ハイブリット材料工学部

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