幸友23
9/32

宅で聞くためあまり緊張感を保てず、マンツーマンでないため質問もできませんでした。また、面接もオンラインになると、表情もわかりにくかったり、指定の時間にもし回線が繋がらなかったりしたらどうしようという不安もよぎりました。対面であれば、直接目を見て話せますので感情も伝わりやすく、些細なことでも質問しやすいメリットがあると思います。 説明会や面接が1カ月以上延期になった企業では、何も連絡がない状況が続き本当に選考があるのか心配になりましたが、問い合わせたところ、もうしばらくお待ちくださいと返事をいただけたので少し安心できました。その一方で、筆記試験をオンラインで行う企業もあり、合否の通知もメールで受け取ったときは受験した実感もありませんでした。オンライン説明会で、先輩社員の方が会社の雰囲気や仕事内容を話してくださったのはわかりやすかったのですが、動画でも良いので実際に働く場面を配信してもらえると雰囲気も伝わると思います。内定先の企業は説明会も面接もすべて対面で実施。コロナ禍で大変でしたが第一希望の企業に就職が決まりよかったです。事態宣言前までに順調に就職活動を進めたことで、気持ちにゆとりを持って第一志望先のための対策を立てることができました。実際は、コロナの影響で選考が2カ月遅れになりましたが、筆記試験や面接の対策を十分にできたと前向きに捉えました。 就活中は、対面とオンラインの両方の面接を経験しましたが、オンラインのメリットは移動がないことくらいでしょうか。一方、対面の良さはやはり熱意を伝えやすいこと。インターンシップでの経験を語ることができましたし、さらに面接官の方から、志望理由がうれしかったと言ってもらえたことは、気持ちの交流ができたと感じた瞬間でもありました。岡崎商工会議所には、就職支援サイト「OKナビ」があり、地元企業について調べたり、質問ができたりしましたので、とても便利でした。私の内定獲得のカギは、第一志望先を早めにしっかり定めたこと。もし曖昧であったら他社からの内定で気持ちが揺らいだかもしれません。明確に定めたことにより、選考の延期があっても行きたい気持ちがぶれることなく、どれだけ長引いても待つことができたのだと思います。情報や会話がとても刺激になり、意識も高まりました。その後、学校推薦取得者対象の早期選考に参加しました。当時は、マスクの着用を学生が選ぶことができましたので、私自身はマスクを外して臨みました。表情を見せて話をすることで伝わる雰囲気があり、気持ちを伝えやすいと感じたからです。また、企業へ行っての面接になれば必然的に他大学の学生と接することになります。この時間が私にとっては大切でした。他大学の学生でも就活を共に闘う仲間。コロナ禍の不安を共有することで和らげることができました。就活では刺激が大事ですし、刺激を受けるためには直接会うことが重要です。面接でも待合室で学生同士の時間があるからこそ緊張がほぐれ、それが自分を出すことにつながり、結果、企業も学生の素を見ることができると思います。 入社後は人とのコミュニケーションを持つ機会が減ることが想定されますが、コミュニケーションの重要度が浮き彫りなったと感じます。今後、直接会う機会があれば、自分を伝えること、相手を知ることを大事にしていきたいと思っています。人生初めての就活とはいえ、想定していた動きとは大きく変化した今年の就職戦線。学生たちは、この変化に対してどのように動き、何を感じたのでしょうか。内定を獲得した学生たちへ実際に行った活動や企業への要望などを伺いました。特集  コロナ禍で就職戦線はどう変わったか08

元のページ  ../index.html#9

このブックを見る