幸友23
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7月頃は活動実施率が下がる傾向ですが、今年は半数弱の学生が就職活動を継続している様子が伺えました。全体的には、内定状況が昨年より約1~2カ月遅れで推移した結果となりました。 学生たちの満足度については、「大変なこともあったが、WEBが基本となったためスムーズな点も多かった」、「オンライン化はどんどん進むべき。地方の学生には有難い」と、交通費や時間の節約の面からWEB面接に肯定的な意見が見られました。その一方、企業の雰囲気がわからないというデメリットを感じる学生もいたようです。また、航空、旅行、ブライダル、ファッションなどの業界では、新卒採用の抑制や中止が相次いだことから、「社会情勢の影響で選考自体を受けられなかったため、その点が心残りです(文系女性)」という意見もありました。10月1日時点の男女別の内定率を見ますと、女性の内定率が男性より5ポイント近く低いことから、女性志望者が多い業種での採用縮小が内定率に影響を与えたと考えられます。 また、今年の内定式は通常とは違う形で実施した企業が多かったようです。リクルートキャリアが全国の新卒採用を行っている人事担当者を対象に内定式をどのように実施するか尋ねたところ、「対面のみで実施」と答えたのは35・6%。一方で「対面とWEB上の両方で実施」と答えたのが21・3%。「WEB上のみで実施」が29・4%でした。何らかの形で「内定式をWEBで実施」という回答が半数に上りました。 2022年卒の就活については、例年ですと既にインターンシップが実施されている時期ですが、感染予防の観点から今年はインターンシップをオンラインで実施するという企業もありました。ただ、その方法は手探り状態で効果はまだ不明と言えるでしょう。 感染症の流行下で迎えた今年の就職活動。オンラインでのやりとりが主流になった今、来年の就職活動においても直接会って話をする対面形式が主流に戻ることは考えにくい状況です。そうであるなら、いかにして情報を交換し、お互いの理解促進につなげていくかの手法を考えて実践していくことが賢明と言えそうです。感染防止対策を前提にお互いの理解をどう深めるか。特集  コロナ禍で就職戦線はどう変わったか020406080100(%)3/1時点4/1時点5/1時点2021年卒2020年卒6/1時点7/1時点8/1時点9/1時点10/1時点67.444.957.328.5020406080100(%)3/1時点4/1時点5/1時点2021年卒2020年卒6/1時点7/1時点8/1時点9/1時点10/1時点88.793.8※就職みらい研究所「就職プロセス調査(2021年卒)」より抜粋して作成※就職みらい研究所「就職プロセス調査(2021年卒)」より抜粋して作成わからない0.9%WEB上実施計50.7%対面のみ35.6%対面とWEB両方21.3%WEBのみ29.4%検討中12.8%男性女性2020年卒93.1%94.6%2021年卒90.9%86.3%■就職内定率(10月1日時点)■就職活動実施率■就職内定率■内定式の実施方法04

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