幸友23
10/32

 就職活動のスケジュールについては、近年たびたび議論されてきました。2020年度からは、経団連の指針が廃止され通年採用も提案されています。しかし、大学側は、情報解禁日を3年次の3月1日、選考開始日を4年次の6月1日を原則ルールとして企業側に申し入れ、本学もこのスケジュールに基づいて就職指導を行っています。 さて、新型コロナウイルスの影響が年明けから出始めたことで、就職活動を行う学生はもちろん、我々職員も活動ができない、学生と接触ができないという今までにない状況で2020年3月を迎えることとなりました。ただ、4年生に対する就職支援のメイン行事である「学内企業説明会」は、近年の就職環境の変化を捉えて、本学では1か月の前倒しをして2月に「学内業界研究会」を開催することを昨年7月に決定していました。そのため、結果として感染状況が拡大する前にほぼ開催できたことは、コロナ禍の中でも唯一の救いだったと思いますが、中止となり出展できなかった会員企業様にはこの場を借りてお詫び申し上げます。その後、4月には緊急事態宣言が発出され、授業は5月からオンラインでの開始となり、学生と接触できない中でも、本学では就職支援を絶やすことのないよう可能な限り早期に判断して行事運営を変更して行ってきました。 4年生に対する支援は、オンラインで就職相談ができるようにということで、4月からWEB面談をスタート。5月には、4年生全員を対象に就職活動状況を把握するためのアンケートを行いました。回答の中には、「コロナ禍で活動ができない」、「この先どうしたらいいのか」という悲痛な声もたくさんありました。そうした声を受けて、我々も今できる支援をということで、6月にはリアルタイムでリモートガイダンスを実施。多くの学生に参加していただき、質問も予想を超える多さで、想定の倍近くの時間を要しましたが、学生の声を直接聞けたことは大きな収穫でした。 また、3年生向け就職ガイダンスは、通常4月からスタートするものを5月からスタートさせ、全て動画配信等によるガイダンスに切り替えました。結果、春学期に当初予定していた内容と同等のものを動画配信で行いました。ただ、通常の対面でのガイダンスでは、学生の理解度や学年ごとの特徴や雰囲気を肌で感じながら今までの傾向と就職環境に照らし合わせて適切な支援方法を模索してきましたが、今回は学生の反応を見ることができません。そこで6~7月はリアルタイムでリモートガイダンスを開催。反応を見て何を求めているのかを捉えながら、厳しい状況下でも支援が不十分にならないように心がけてきました。 正課のインターンシップについても例年通り、学生からたくさんの申し込みがありました。「インターンシップA」のマナー講座は遠隔で全て対応しましたが、企業の皆様にご協力をいただきながら就業体験を行う「インターンシップB」はやむを得ず中止といたしました。就職活動は時限付きの活動動向把握が功を奏し、業界研究会はほぼ実施。オンラインと対面を併用し、随時適切なサポートを。2020年2月、まもなく本格的な就職活動へ入ろうとするまさに直前、新型コロナウイルス感染拡大により、学生を支援する通年行ってきたさまざまな行事、活動をストップせざるを得なくなりました。学生と直接会えないというかつて経験したことのない状況の中、キャリア支援課はどのような学生支援を行ったのか、当時の様子をまとめました。話し手:中部大学キャリア支援課長 渡邉真和氏キャリア支援課のサポートについて 今できることを全力で!09

元のページ  ../index.html#10

このブックを見る