幸友21
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勢を感じます。では、次に企業として求める人材について山口会長からお話しいただけますか。山口 我々の使命は、車を通して、その先にあるお客様の車を利用する生活を支えることです。お客様へ安心、信頼、安全を提供し、かつそこに真心をこめて我々ならではのサービスを提供する。それを愚直に約60年近く追いかけ続けてきました。顧客満足が世の中で語られて随分久しいですが、当社は創業時から原点にCS経営を据えてきました。お客様に喜んでいただき満足していただければ、お客様が増えて売上が伸びる。そして計画的に利益を上げ、納税を通して地域社会に貢献する。そうした貢献も、もちろん私たちのサービスそのもので世の中に貢献することもすべて世のため、人のためです。お客様に本当に喜んでいただくことが、結果として社員の豊かな生活につながります。また、お客様へのサービスを支えるのはすべて人間です。つまり、お客様にサービスを提供する原点の「人間の基軸」をしっかりつくることと仕事に必要な「仕事力」。この「人間力」と「仕事力」の2軸を育てていくことに当社は力を入れています。人そのものがいかに自立して、正しい判断と行いができるか、その上に仕事として必要なことを自分たちで考えて工夫していく。こういう考え方で運営しています。江﨑 ありがとうございます。では大津社長から求める人材についてお話し願います。大津 はい。私たちの仕事は電気工事ですが、結論から言うと、求める能力は「コミュニケーション力」です。建物をつくっていく工程で、私たちは非常に多くの方と接します。現場では何百人が同時に動きますから、どの業種がどこで仕事をするのが最適かを打ち合わせます。そこでは、互いの利害が異なる場面を上手に調整する力が必要になってきます。専門知識ももちろん必要ですが、それだけではうまくいきません。また、我々の現場は日によって違い、その責任者を「現場代理人」と言います。この意味は、会社の代理であり社長の代理。つまりその現場ではその人が社長であり総責任者です。お客様のニーズを的確に受け止めて形にしていく責任者ですから、電気の知識だけあればいいというわけにはいきません。当社では、誰々さんに仕事を頼みたいとお客様から指名していただけることが最大の褒め言葉です。そういう社員がたくさんいてくれることによって、世間から求められる企業であり続けることができるのです。それを叶えるのは、現場代理人のもとで一人ひとりが考えて、ニーズに合わせて仕事をしていくことの積み重ねでしかありません。そういう意味でも、やはり総合的なコミュニケーション力のある人材が、当社の求める人材像です。江﨑 ありがとうございます。山口会長のお話に、仕事力と人間力とありましたが、そのような力に、大学時代に培っておいた方がいいものと会社に入ってからでも培えるものはありますでしょうか。山口 我々キリックスは、キリンの親子をシンボルにしています。機械である車のイメージを柔らかくしようとマスコットを探していたお客様へのサービスの原点は、人間の基軸と仕事力。キリックスグループ 代表取締役会長 やまぐち  しげき山口 茂樹氏キリックスグループカーリース、トヨタ車・レクサス車・VW車の新車販売、U-Car販売、中古車輸出、自動車整備、板金塗装、各種保険代理業などを事業内容とする自動車関連総合企業グループ。「お客様へのサービスに全てをかける」「お客様の期待を超える感動のサービス」をモットーに、常に時代に先駆けた新しいサービス・価値への挑戦を続けている。05

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