幸友20
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 1920年代から1930年代のアメリカが対象です。1920年代のアメリカは、生活がどんどん豊かになって大衆文化が花開いた時代でした。人びとは映画鑑賞や大リーグの試合鑑賞を楽しみ、女性は社会に進出。現在、私たちの身の回りにある家庭用電化製品のルーツが生まれたのも、その頃のアメリカです。ところが、ご存じのように1929年10月、ニューヨークの証券取引所で起きた株の大暴落が引き金となって世界大恐慌がはじまりました。華やかな時代アメリカを見れば、10年後の日本の姿が見えると言われています。2020年の東京オリンピックを前に、その経済効果が期待される一方で、国民の所得格差は広がり、子どもの貧困や高齢社会への手当てが叫ばれる日本。一歩先を歩むアメリカの過去と現在から学ぶべきこととは何でしょうか。アメリカの経済政策に詳しい、国際関係学部長の河内教授にお聞きしました。今回のテーマ国際関係学部 学部長大学院国際人間学研究科 かわうち のぶゆき河内 信幸教授金沢大学法学部卒業、立教大学大学院文学研究科博士課程満期退学。博士(文学)(金沢大学)。1997年より中部大学に赴任。ハーバード大学歴史学部客員研究員、オハイオ大学客員教授を務めた。2015年より国際関係学部長。専門はアメリカ現代史、国際関係史。『ニューディール体制論』など著書多数。今回お話を伺った方―先生のご専門は、1920年代頃のアメリカとのことですが。9大恐慌下のアメリカに学ぶ危機の時代の生き方25

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