幸友20
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岩田 真人(いわた まさと)氏/昭和37年愛知県一宮市生まれ。昭和62年名古屋大学工学部卒業。平成2年4月株式会社岩田レーベル入社。平成4年11月取締役就任。平成6年7月取締役製造部長就任。平成8年8月より代表取締役社長。平成29年、日刊工業新聞社主催の第34回優秀経営者顕彰 最優秀経営者賞を受賞。 頭の中に常にあるのは、「思えば成る」という言葉です。似た言葉に「為せば成る、為さねば成らぬ何事も…」という名言がありますが、私は、その前にまず“思うこと”が大事だと思ってきました。なぜなら私の場合、思ったことが行動になり、結果として表れていたからです。しかもその度合いはただ思うのではなく、重要なのは“強く思う”こと。事業経営の面でもそのことを確信しています。 当社では、先を思い描き、その思い描いたビジョンを社員で共有し、努力していくことが会社を前進させる一番の力になっています。そこで掲げているビジョンが、「グローバル・ニッチ・オンリーワン」です。わかりやすく言うと、国内外を問わず、まだ誰もやっていない市場を創り出し、差別化した製品サービスを提供する企業になるということです。当社は、医薬品のラベルとラベル貼り機の両面からお客様へ最適なラベリングシステムをご提案しています。この事業を私が先代から引き継いだのは今から21年前、34歳の時でした。今思えば若気の至りで失敗も経験しました。しかし、当時から先を思う思考が身についていましたし、継いだからには会社を良くしたいという強い思いもありましたから、目先のことで悩むことはありませんでした。順風満帆というわけではありませんでしたが、悩むよりも先を思う方が得だという考えのもとで、今までやってこられたと思います。 先代は会社を大きくすることを第一に考え、会社の成長に全人生をかけていました。私自身は、先を予測することが困難な時代の中、規模を大きくすることよりも永続させていくことを使命としています。医薬品のラベルは情報伝達が第一の機能ですが、近年では、そのラベルに遮光機能や緩衝機能を付加して、医療現場で役立つラベルを提供し続けています。当社のビジネスが目指しているのはニッチな世界におけるオンリーワン。すぐに結果が出る事業ではありませんが、これからも覚悟と強い思いを持って日本のみならず海外でも実績をつくっていきます。ことを成すには、まず強く思うことから。株式会社岩田レーベル代表取締役社長「思えば成る」持続的な成長のために、多くの場面で判断や決断が求められる企業経営者。今回は、清掃という大きな柱を中心に総合ビルメンテナンス事業を展開する「三清社」と、医薬品向けタックラベルとラベル貼り機の開発・製造・販売を行う「岩田レーベル」のおふたりの幸友会会員企業の経営者にお話を伺いました。14

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