幸友20
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あっせんや橋渡しだけでなく、リカレント教育の重要性が叫ばれる中、卒業生が再度目指すものに進んでいけるような可能性についてはいかがでしょうか。杉本 本学の医療系の大学院には、現場に出てからもう一度勉強したいという意志を持って入学される方々がいます。同じようなことが工学や経営情報学等のほかの研究科でも可能性はあると思います。休職等に対する企業の協力が不可欠で、社会的な支援制度と絡める必要があるかもしれませんが、各業界で働いている方々の中には、そういうニーズがあると思いますので、その思いを大事にしていきたいですね。山田 先生が今おっしゃったことは、平成31年度創設予定の「専門職大学制度」にもつながる、少子化問題にも対応する大学の新たな方向性の一つではないでしょうか。既卒者の方がもう一度大学で単位を取得するときには、地元の企業の方が教える立場になりますから、そういうことに中部大学も早めに取り組んでおくと、地域や企業との連携も強くなっていくと思います。大西 ありがとうございます。企業としてはいかがでしょうか。加藤 採用する側としては、第二新卒でも特別な職種に限定せず、新卒と同じ扱いをすることができます。ですから第二新卒の場合は、大学側もいまの求人のネットワークの中に入れてもよいかもしれません。しかし、中途採用となると中高年層になり、第二新卒とは話が違ってきます。でも、需要がないわけでもありません。ですから55歳で役職定年になったときに、これまでは会社に頼むしかなかったことが、今の話のような幅広いネットワークに頼れるのはいいですね。ただし気を付けたいのは、日本はまだ転職に対しての見方が厳しく、なかなか転職に踏み切れないのが実情です。転職者を評価する力が企業に備わり、能力に対する報酬をきちんと提案できるようになると、転職する側も安心できると思います。大西 新卒より第二新卒が求められるケースが示す通り、一度企業で苦労を経験し、若いうちにあらためて自分の真の目標が見つかったとき、そういう人材こそ企業にとっては頼りになるのかもしれません。ここ数年、売り手市場で求人難ということがあり、幸友会の企業会員数が増えています。この期待に応えるためにも幸友会としては、企業と大学、そして新たなネットワークである同窓会と連携して、新卒だけでなく、今後は第二新卒や卒業生に対しても新たな支援を行っていく可能性があると実感できた座談会になりました。本日はありがとうございました。「大学を取り巻くネットワークで 会員企業の期待に応えたい。」学校法人中部大学 法人本部長・学監中部大学幸友会 事務局長 おおにし  のぶゆき    大西 信之氏スペシャル座談会企業が安定的に人材を確保するには特集司会採用担当者様へ求人に関するご相談やお問い合わせは、キャリア支援課までお気軽にどうぞ。中部大学キャリア支援課(不言実行館5階)TEL.0568-51-4184(直通)FAX.0568-51-1982E-mail:syusyoku@chubu.ac.jp10

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