幸友19
8/48

 20年間の競技生活の中で、一番過酷だったのが、当然ですが日本代表として泳いだ最後の4年間でした。1日約11時間の練習時間。ストレッチや体操に始まり、競泳、基礎練習、筋トレ、表現力をつけるためのダンスやバレエ…。でも、やめたいと思っていたのはむしろそれまでの16年間の方だったんです。その差は、自分の意思の持ちようでした。 もちろんそれまでも常に明確な目標を持ち、1分1秒を大切に取り組んでいましたが、日本代表に入り自分の甘さに気づかされました。それからは今まで以上に細かく、さらに明確な目標を立て、クリアすれば次の目標という繰り返しの中で高い意識を持ち続けたことが結果へとつながり、初めてシンクロが心から楽しいと思えました。厳しく過酷な状況の中で、気持ちまで辛いと思いながら続ければ成長は止まってしまいますが、いかに楽しむかを自分で見つけることができれば大きく変われます。きっと最初苦しみも楽しみもすべては自分の実感。1スポーツから学ぶ2016年夏、リオデジャネイロオリンピックが開催されました。日本選手の連日の大活躍に一喜一憂した方も多いことでしょう。そこで今回は、オリンピック出場経験のある二人の中部大学の先生に、スポーツを通して何を学び、教育者として何を伝えているのかをお聞きしました。苦しみをどう楽しむかは自分次第 シンクロナイズド・スイミング元日本代表全学共通教育部 全学総合教育科松村 亜矢子講師Profile愛知県春日井市出身。小学生からシンクロナイズド・スイミングを始め、2005年と2007年の世界水泳2大会で6つのメダルを獲得。2006年ワールドカップでは、チームとフリーコンビネーションで銀メダル獲得。2008年北京オリンピックに出場し、チーム5位入賞。現在は、春日井市の広報大使としても活動している。 まつむら あやこ07

元のページ  ../index.html#8

このブックを見る