幸友19
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 産業用エレクトロニクス、メカトロニクス関連の装置、機器、部品を取り扱う技術専門商社、サンワテクノス株式会社の経営者である山本氏。幸友会常任理事の瀬尾英重氏と中部工業大学時代の同期生というご縁もあり、ご講演をいただきました。まずは会社の沿革や社名の由来、経営理念などの概要を説明。その後、創業者である山田徳郎氏の生い立ちやさまざまな方との出会いのエピソードを交えて、創業者の人となりや事業にかける思いなどを語っていただきました。なかでも、「創業当時から会社のDNAとして存在する事業モデル“双方向取引”については、当社の特徴であり強みでもある」と言明。“お客様が必要とされるものをいち早くお届けする”をモットーに、密接な信頼関係と強い協力関係を築き、顧客であると同時に仕入先でもあるという取引形態を多数実現していることを紹介されました。 また、現会長の山田益二郎氏については、中興の祖と称し、創業者との養子縁組の後、社名の変更や社是の制定など、今の会社の方向性を形づくったと紹介。山本氏が前社長から社長の職を引き継ぐ際に、「困ったときは、社是である“人を創り 会社を興し 社会に尽くす”を繰り返し唱えなさい。そうすれば何かしらアイデアが湧いてくる」と会長からの教えがあったことを告白。経営のすべてが込められている社是のもとで人材育成を進め、社会貢献につながらないビジネスはしないという考えを強く持っていると語られました。人材育成については、景気の良し悪しに関わらず、新卒の定期採用を必ず行うことが成長の原動力だと述べ、社員教育に力を入れていると話されました。さらに女性社員の活躍に向けたプロジェクトの発足、総合力強化を目的とした本社の移転などを進める山本氏。最後に、「私の役割は創業者の思いを若手へつないでいくこと。駅伝にたとえれば、前任者よりもいい会社にしたいと思って走り、育てた社員へたすきをつないでいく。そうして100周年を迎えられる会社になればいいと思う」と話し、講演を締めくくりました。講演会報告第25回 企業経営講演会2015年11月11日(水)開催 [於:中部大学名古屋キャンパス]夢を持ち挑戦し続ける企業DNA企業経営は駅伝競走 〜百周年に向かって やまもと せい山本 勢氏 サンワテクノス株式会社 代表取締役社長講師〈演題〉※所属・役職は講演会当時のものです。Report ofLecture Meeting15

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