幸友18
26/48

 「食育」という言葉が一般的に使われ始めて久しいですが、その言葉の意味や捉え方は人によって違うように思います。一つの背景として、従来の学校教育の「知育・体育・徳育」に「食育」が加わり、正しい食の知識や食習慣を身につけさせ、しっかり栄養を摂りましょうという取り組みがあります。その一方で、健康を害するまでになってきた過剰なカロリー摂取や肥満による糖尿病や動脈硬化という生活習慣病の問題もあるでしょう。またもう一つは、もっ食の安全性、地産地消の推進、生活習慣病を予防するための食生活など、食や健康に対する意識が高まるとともに、食育という言葉も広く浸透しています。では、私たちは食育について、どれだけ深く考えたことがあるでしょうか。今回は、科学的食育研究の実践活動を通じて次世代の人材養成を担う次世代食育研究センターのセンター長である横山教授にお話を伺いました。今回のテーマ中部大学次世代食育研究センター長総合学術研究院プロジェクト研究員応用生物学部 食品栄養科学科 よこやま しんじ横山 信治教授1972年東京大学医学部卒業。内科研修後渡米、シカゴ大学研究員から助教授。国立循環器病センター研究所室長、カナダのアルバータ大学医学部教授、名古屋市立大学医学部生化学教授を経て、2011年中部大学に赴任。長年、コレステロール代謝と動脈硬化症の予防と治療に取り組んでいる。今回お話を伺った方―食に対する関心の高まりとともに「食育」の大切さが強調されていますね。7真の食育について 今一度考える。25

元のページ  ../index.html#26

このブックを見る