幸友17
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 私のまちの先人で幕末の儒学者佐藤一斎は、その生涯にわたって著した著書・言志四録(言志録、言志後録、言志晩録、言志耋録)で1133条の教えを残しています。 その中で最も有名な『三学戒』と言われる教えがあります。“少にして学べば則ち壮にして為す有り、壮にして学べば則ち老いて衰えず、老いて学べば則ち死して朽ちず”。人は、子どもから大人、高齢者に至るまで学び続けることが大切であり、生涯にわたって学び続け、学んだことを生かすことが、自他ともに幸せになる、幸せな社会の実現が図ることができると説いています。これは平成18年に改正された教育基本法に定める生涯学習の理念と全く同じ考えに基づくものであると思います。 佐藤一斎の三学戒を「三学の精神」と捉え、その精神を基本理念に平成23年4月、生涯学習都市 三学のまち恵那 の宣言を行いました。 三学の精神を理念とした生涯学習のまちづくりを進めるため ①読書のすすめ ②求めて学ぶ ③学んで生かす の3つの柱を中心に市民運動を展開しております。とりわけ読書のすすめでは、市内全ての幼稚園、保育園、小学校で『朝読書』を実施し、併せて読書の日(毎月第3日曜日)を定め『家庭読書』を進め、“読書のまち”を目指しております。 読書は、知的好奇心を満たし、豊かな感性を育み、想像力を磨く素晴らしい力を持っています。残念ながら最近は書離れ、読書離れが著しく、私は大変憂慮しております。とりわけ次世代を担う青少年の皆さんには有為な書を多く読み、大いに学んでほしいと思います。 ——————学ぶことは幸せなり。学ぶことは幸せなり可知 義明恵那市長 かち よしあき 会員の皆様がご自由に綴っていただく寄稿コーナー「メンバーズサロン」。先人に学ぶ生涯学び続けることの大切さ、社会への貢献を目指す事業への思い、出会いや縁、そして師への感謝など、今号も深い思いが込められた3編をお届けします。メンバーズサロンでは、会員の皆様からの原稿を募集しています。テーマは自由です。日頃思っていることや趣味のこと、昔の思い出話や体験談、エッセイや人生訓など、短文でも構いません。文字数は600字程度で、タイトルをつけてお寄せください。また、本文に関するお写真等がございましたら、一緒に幸友会事務局までお送りください。ご応募をお待ちしております。投稿募集すなわ43

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