幸友16
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 新聞社の外信部で33年、そのうち特派員を12年ほど務めました。現在も新聞社に所属しています。長年、国際政治の現場に接していて、外交とは突き詰めると人間的な営為であると考えるようになりました。たとえば、政治家たちは外交の舞台で各国の世論にプラスのイメージを与えるために、実に努力しています。中国を例にあげると、報道から見えてくるのは、社会主義、共産主義、官僚主義、木で鼻をくくったような態度ばかりです。しかし、中国国内にはさまざまな勢力があり、そこには人間同士の権力私たちが普段目にするニュースは、現実を切りとった断片に過ぎません。本来、さまざまな出来事の現場には、報道で伝えられる以上の情報があり、人びとの思惑が交錯しているはずです。そこで今回は、新聞報道の第一線から見た国際社会と日本の今について、お話を伺いました。今回のテーマ中部大学 全学共通教育部全学総合教育科 にしかわ  めぐみ西川 恵教授東京外国語大学(中国語学科)を卒業。毎日新聞社に入り、テヘラン、パリ、ローマの特派員を計12年。外信部長をへて平成14年から専門編集委員として毎週コラムを執筆しています。平成22年から中部大学の兼任教授となりましたが、国際政治のお堅い話だけでなくファッション論も得意。語らせると我ながら止まりません。今回お話を伺った方―新聞の海外特派員として国際政治を担当されていたとか。5新聞が教えてくれない国際政治の最前線。25

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