幸友15
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石油を掘ってしまったら、石油の寿命が延びるため、ガソリンの価値が下がります。だから掘らないというのは、石油会社の経営者として当然のことだと思います。ですから、当分の間、石油がなくなることはありません。 地球温暖化を心配している人も、たくさんいます。これは、あくまで私個人の考えであることを事前に断った上でお話します。CO2は、太陽の反射光(長波長)を受けることで、振動して温度が上がります。そうすることで空気も暖かくなる、これは間違いありません。ところが例えば、ある部屋全体が水槽で、その半分が水温30度の水、残り半分が20度の空気だとします。するとどうなるかと言えば、それはほとんど水の温度になります。水の比熱は、空気の3500倍だからです。地球表面の3分の2は海。特に日本は海に囲まれていますから、海が温まらなければ気温も上がらないのです。さらに、海は冷えやすいため、温まることはありません。太陽が上に来ますと、海の表面が温められて20度や25度になりますが、冬の間に少し太陽が傾くと、それだけで水温は5度くらいに下がってしまいます。上空の宇宙はマイナス55度で、海の下も非常に冷たいため、周りがすべて熱を奪ってしまうのです。また、海には海流も波もありますから、100年かけて1度か2度温めたとしても、半年で15度も変わってしまいます。ですから、海の温度が変わることはありませんし、気温が変わることもありません。CO2は、排出しても大丈夫なのです。温暖化や脱石油の心配はありませんし、今後、無理に節約や節電をする必要はない、と私は考えます。 節約やモッタイナイという考えは、個人の人生においては確かに大切なことです。しかし、日本社会において、それは必ずしも適切な判断とはいえません。我々大人にとって最も大切なことは、子どもたちの繁栄です。節約ばかりを続けていては、産業は縮小の一途を辿り、やがて滅びてしまいます。そうならないために科学や工学に取り組み、次世代を築くものを生み出していこうとしているわけです。ですから、50年先の未来に焦点を当て、何に投資をして、他国に対してどう優位を保ちながら成長していくべきかを考えていく必要があると思います。そのためには、常に子どもを元気づけてやらなければなりません。いま多くの大人が子どもたちに言っているのは、将来に対する不安ばかり。そうではなく、「君たちの将来は明るいんだ」と言い続けることが大切です。そうすることで初めて、子どもたちは未来に向けて頑張ることができます。1990年のバブル崩壊以降、日本人は行き先を見失っていました。しかし、東日本大震災や原発事故があって、もう一度ここで「自分たちの国を守るんだ」という基本的な考えに立ち返れば、この国には、まだまだ見込みがあるはずです。温暖化は、本当なのか。大切なのは、子どもたちの繁栄。38

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