幸友15
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 鉄道の分岐器などの軌道用機器の生産から創業を開始した私たち関ケ原製作所。当社はその後、船舶用クレーン、油圧シリンダー、トンネル掘削機、液晶及び半導体製造装置用のXYテーブルなどの設計、製造へと事業を広げ、ニッチな領域に絞った工業製品製造を進めてきました。しかし、ここまでの道のりは決して平坦ではありませんでした。1980年代後半、プラザ合意後の急激な円高や貿易摩擦により売上は半減。そんな折、“不況は仕方ない、せめて明るい会社にできないか”という声が上がりスタートしたのが、企業革新活動「ニューセキガハラ運動」でした。これは、人づくりをベースにした「人間ひろば」づくりと、ビジネスモデルの探求、そこに“会社はみんなでつくるもの”という「チーム知経営」を加え、社会的存在価値のある100年企業の実現を目指すという考え方です。「企業は人の集まり、人そのもの」というニューセキガハラの原点が生まれた瞬間でした。 精密機器事業は、1987年に当社の新事業として精密石材加工分野に参入して以降、この分野ではパイオニア的存在として、半導体や液晶市場とともに成長してきました。以来、日本における最先端技術の進歩の一翼を担ってきましたが、昨今に見られる製造拠点の海外移転、液晶分野の新製品新市場への転換など、事業環境は厳しくなっています。昨年10月から、精密機器カンパニーのプレジデントを務めていますが、このような変化の激しい時代には、いかに自分も変わり続けながら市場に応えていくか。また、生き残りをかけ、事業の生命線であるマーケティングと石の技術で新たな領域を見つけ、お客様の期待に応え続けるカンパニーの実現を目指すことが重要です。今こそ、事業を立ち上げたときの想いをもう一度思い起こしながら、若い社員とともに新市場を開拓していくことが私の役割だと思っています。幸友会会員企業を訪ねて中部大学卒業生とともに、会員企業の魅力を紹介する「幸友会会員企業を訪ねて」。現在活躍中のOBに、会社の特徴とご自身の仕事への想いを語っていただきました。[住所]〒503-1593    岐阜県不破郡関ケ原町2067[電話]0584-43-1212[代表取締役]矢橋 昭三郎/佐久間 康二[設立]1946年 にしかわ まさとし西川 雅敏さん株式会社関ケ原製作所 取締役 精密機器カンパニー プレジデント中部工業大学 工学部 機械工学科 1982年度卒業理念経営を推進しながら100年企業を目指す。マーケティングと石の技術でお客様の期待に応え続ける。会員企業紹介株式会社関ケ原製作所http://www.sekigahara.co.jp/File01油圧機器事業、分岐器製品事業、精密機器事業、大型製品事業、舶用製品事業特徴あるものづくり技術の研鑽と伝承を通じて 常に新しい事業領域の創造に挑戦し 市場の要請に応え 社会に貢献する限りなく人間ひろばを求めて事業内容経営理念精密石材製XYテーブルベッセル用多段シリンダー基本理念30

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