幸友14
38/48

 私たち人類にとって、農業革命に次ぐ第二の革命である産業革命も終焉を迎え、いま、世界は環境革命という新たな方向へと移りつつあります。しかし、資源の限界が見えてきた以上、環境へのアプローチを単なるトレンドで捉えることはできません。今年の3月11日、東北で起こった未曾有の大地震。4県33市町村にわたる津波による大きな被害と、それに加えて福島原発の事故。私はこれらの事柄が、自然の力と我々の文明力のせめぎあいの結果だったのではないかという気がしてなりません。「いまこそ、そのリミットからいかにして持続可能な社会をつくっていくかを考えていく必要がある」と、天からの啓示が与えられたと理解しています。 リミットの一つ、それはエコロジカル・フットプリントという考え方に表れています。各国の国民が、どのくらい地球の「生物資源」を消費しているのか、またそれを元に戻すにはどの程度の面積が必要かを目安にしたものが、エコロジカル・フットプリントです。これによると、すでに地球は一つでは足らず、もし今後、人口が増えることなく世界中の人が日本人と同じ生活をしたとしたら、地球は2・4個必要になります。さらにもう一つのリミットが、「地下資源」です。今後相当のイノ環境に対する企業の取り組みについて[講師]造園家/中部大学客員教授 涌井 史郎氏わくい しろういま、世界は環境革命の時代へ。[演題]生物資源こそが未来を救うカギ。第23期総会講演ダイジェスト 日時:2011年4月27日(水)16:50〜会場:名古屋東急ホテル3階37

元のページ  ../index.html#38

このブックを見る