幸友14
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賞することも可能だ。続く黄の部屋には印象派を中心とした19世紀の作品、青の部屋には20世紀の作品群が、それぞれ時代の流れとともに私たちを迎えてくれる。 4階は緑色の壁布で統一され、19世紀末にフランスを中心に花開いたアール・ヌーヴォーの工芸品や家具が展示されている。フロアに足を踏み入れるとまず目を奪われるのが、デュマの『ダイニングルーム』だ。ナナカマドの木をモチーフにデザインされたこの部屋は、テーブル、椅子、キャビネット、壁面装飾など一部屋丸ごとがアール・ヌーヴォーの真髄を伝える空間となっている。さらに歩を進めると、ガレのガラス工芸作品が並ぶフロアへと続く。ガレの作品の中でも、今まで日本ではほとんど知られていなかった最晩年の作品を中心とした大変貴重なコレクションだ。その独創的かつ多様なガラス技法を堪能することができる。 ヤマザキマザック美術館の所蔵作品は、ロココを中心としたオールドマスターの作品が多くを占め、それらは現在の日本ではなかなかお目にかかれないものばかりだ。また、単に作品を楽しむだけでなく、作品に合わせた空間作りにもきめ細かい工夫が施されており、豪華な世界観を全身で楽しむことができる。その洗練された美の世界を、是非とも一度体感してみてはいかがだろうか。ヤマザキマザック美術館〒461-0004愛知県名古屋市東区葵1-19-30TEL:052-937-3737http://www.mazak-art.com/ヤマザキマザック美術館友の会ご入会のご案内芸術を愛する方々が、お互いに美術への関心を深め合い、活発に交流する社交の場です。作品を何度でも観賞いただけるとともに、折に触れて開催される講演会や演奏会など、美術館で開催されるイベントにご招待いたします。入会特典●1年間観覧フリーパス(ご本人様)、ご招待券2枚など プレゼント。●美術館で開催する講演会などに優先ご招待。※年会費10,000円で、いつでもご入会いただけます。 (1年間有効)初代館長 故山崎 照幸さん昨年4月23日、美術館として一般公開し、ご覧になった皆様や地元の方々から、多くの嬉しいお言葉を頂くようになりました。当館が皆様のやすらぎの場となり、社会に貢献できているのなら、こんなに嬉しいことはありません。今後、東京など近郊以外の方々に来館していただけるように努力していきたいと存じます。2011年9月15日(木)に逝去した故山崎照幸さん。9月初旬に取材した際に美術館の思いを伺いました。16

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