幸友14
15/48

田中 義一(たなか ぎいち)氏/昭和19年岐阜県生まれ。昭和41年学習院大学経済学部卒業。昭和41年田中印刷興業株式会社(現サンメッセ株式会社)入社。昭和55年名古屋支店長、平成12年専務取締役営業本部長、平成19年代表取締役副社長、平成21年代表取締役社長(現在)。 私は長年、営業畑で生きてきました。そこでずっと大切にしてきたのは、「First One for Customer」(お客様第一)という言葉です。当社は昨年、創業75周年を迎え、原点回帰の年として改めて三つの創業精神を掲げました。その中の一つにも「顧客第一主義」がありますが、これは何も営業だけの話に限りません。製造本部においては、きちんとした製品を納期通りに仕上げることが重要ですし、それに加えて、印刷は工程が多いため各工程において“次工程はお客様”という考えのもと、よりよいものを丁寧に次へ送ることを徹底しています。購買本部では、数多くの仕入れ先がグッドパートナーであり、お客様です。また管理本部においては、銀行をはじめさまざまなお付き合いがあります。総務部は、会社としてのお付き合い、地域の皆様がお客様であり、人事部からすれば社員全員がお客様です。会う人会う人皆様がお客様なわけです。 しかし昨今ではデジタル化が進み、インターネットを使えば簡単に物事が済んでしまいます。インターネットで会話ができ、写真や動画も送れます。すると話をしなくても仕事をきちんとすればいいじゃないかという態度を取ってしまいがちです。しかしそうではいけません。当社は、各営業拠点でよりお客様の近くへ行き、より密着した形で「Face to Face」の話をしながらお客様の課題のソリューションを図り、顧客満足を高める努力をしています。 人は、面と向かって話すことが基本です。一期一会、人と人との出逢いを一番大事にしながら営業をやらせていただいていますが、決して自分自身に能力があるわけではなく、周りの皆様に助けられて今があります。そのようなサポーターをたくさん持つためにも、広く外へ出て行くことを絶えず考えていくことは、これから先も変わることはありません。営業に全力を注いできた私が大切にしてきたこと。サンメッセ株式会社代表取締役社長「First One for Customer」一世紀以上におよぶ伝統のなかで培った技術を、今に継承し続ける老舗瓦屋。大垣市に製造拠点を置き、最新鋭の機器と技術でお客様の思いに応える印刷会社。先代から事業を引き継ぎ、経営者として大切にしてきた言葉とは何でしょうか。今回もおふたりの企業人にお話を伺いました。14

元のページ  ../index.html#15

このブックを見る