中部大学教育研究20
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導をしていけるよう、チームティーチングとした。2.2レベル分けの考え方とテキスト活用方法の修正従来同様、本授業にはWorldLinkIntro,ThirdEdition,ComboSplitA(Cengage)のテキストを使用した。従来と異なった点は、出版社が作成しているオンラインワークブック「MyELT」の活発利用である。この教材は、英語力の上位者グループには予習として、英語を苦手とするグループには復習として活用するのに適している。従来は利用を自由としていたが、今回はこの教材を活用することにした。学習のペースは学生個々に任せ、どの時点でMyELT学習を挟み込んでも良い形とした。LMS機能がついていない教材のため、学習後成績をPDFにし、Glexa「レポート」機能を用いて提出させることにした。従来の新入生の英語レベルは、CASEC(英語コミュニケーション能力判定テスト)を入学時に実施して測定し、クラス分けを行っていた。しかし今春はCASEC実施も困難であったため、能力別クラス編成をしなかった。しかし、遠隔授業により学生は個々のペースで学習を進めていけることから、最低限に学ぶべきベースライン課題を全員に課しながら、習得ペースが早く、英語習得度も上位の学生には追加課題を加えるという調整方法を選ぶことにした。3授業ツールの選択本授業でも、2013年度から本学に導入されているWebプラットフォーム「Glexa」と、英語e-Learning教材「ATRCALLBRIX」の2つを継続して活用したほか、いくつかのコミュニケーション媒体を活用した。3.1GlexaGlexaは、語学に特化したWebプラットフォームではないが、開発に携わったメンバーの専門が語学であったため、語学で活用しやすい教材作成ツールが備わっている。図5はGlexaの教材作成メニュー(教員モードWeb画面)の例である。Glexaは次のような教材作成機能が特徴である。A)Quiz(課題・テスト):単一選択、複数選択、入力、穴埋め、並び替え、マッチング、ファイル提出、録音などの形式を選び課題を構成することができる。これらの出題方法を混合して、1つの課題を構成することもできる。テスト形式とすることもできるし、受講回数を1回から回数無制限にすることもできる。取り組みの期間や期限を問題ごとに設定できる。各問題に制限時間を設定することができ、解答送信後の採点方法や成績表示、正解表示方法も選ぶことができる。B)Board(チャットルーム):教師の発言欄でアナウンスメントを提示しておくことも、教師・学生が平等にチャットすることもできる。ファイルや音声のアップロードも許可することができる。学生には閲覧のみで発言をさせないでおくこともできる。C)Forum(フォーラム):トピック別ディスカッションを展開したり、ライティング指導に用いたり、FAQ作成などに用いたりすることができる。発言を採点するか否かを選ぶことができる。D)Report(レポート提出):文書ファイル、PDFファイル、音声ファイルなどを、提出期間や回数を設定して提出させることができる。E)コンテンツ追加:資料配信をすることができる。コンテンツの閲覧・ダウンロード状況をリアルタイムで把握することができる。F)Grader(得点記録):Glexa上で自動採点できない課題や、Glexa以外の課題の得点、紙媒体での提出物、パフォーマンス等の得点とコメントを記録しておくことができる。各学生への公開・非公開を選ぶことができる。中部大学教育研究No.20(2020)―56―図5Glexaの教材作成メニュー画面表12020年度からの教師配置予定表22020年度春学期実際の配置

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