中部大学教育研究20
47/168

初級における若干の平均値の減少(62.2から61.9へ)や最頻値の上昇(57から73へ)、標準偏差の減少(22.4から20.3へ)、最小値の上昇(0から20へ)、中級における平均値の若干の減少(79.9から79.0へ)、中央値の減少(86.7から83.4へ)、最小値の減少(17から13へ)、上級における平均値の上昇(91.4から92.6へ)や標準偏差の減少(7.8から6.9へ)、最小値の上昇(57から70へ)、といった違いはあるものの、大きな違いは見られないと言ってよいであろう。5フレッシュマンテスト・実力テストの結果および、到達度確認テスト・語彙テストの結果との相関新入生は入学時に全員フレッシュマンテストを受けるが、一年次の秋学期、11月末か12月初旬に、二年次のクラス分けの参考資料として、また、入学時からの英語力の変化を測るために、実力テストを受けることになっている2)。このテストは、フレッシュマンテストと比較可能な内容であるため、両テストの得点は、受講生の実力の伸長を知る参考資料として用いることが可能である。2019年度の両テストの結果のヒストグラムを図1と図2に示す。二つのテストに関する2018年度の改善点は、2011年度以来はじめて両テストの差が統計的に有意になったことであった(大門他,2019,p.4)。2019年度の結果についても、wilcoxonの符号付き順位和検定を用いて分析したところ3)、.05の水準で有意であり、2018年度と同様の傾向が見られた。次に、フレッシュマンテストおよび実力テストの結果と、到達度確認テストの結果との相関を見てみよう。より実力が反映されることを意図して行われた到達度確認テストの改訂であったが、その意図通り、2018年度においては、2017年度以前と比べ、到達度確認テストの結果とフレッシュマンテストおよび実力テストの結果の相関は高かった(大門他,2019,p.4)。Spearmanの順位相関係数で見てみたところ、表10に示すように、2019年度も同様の傾向が見られ、改訂版の到達度確認テストがより実力を反映したものになっていることが確認できた(表10におけるカッコ内の数値は2018年度のもの)。2019年度の全学英語教育に関する報告―33―表7語彙テストの結果(初級)表8語彙テストの結果(中級)表9語彙テストの結果(上級)図1フレッシュマンテストの結果図2実力テストの結果

元のページ  ../index.html#47

このブックを見る