中部大学教育研究20
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ずつの回答を要約して示す。a.児童・生徒との接し方、態度・「先生として」に加えて、自分らしくかかわると児童との壁がなくなることに気づいた・児童に触れることはあまりよくないと考えていたが、手を繋いだりハイタッチをしたりしていくうちに、子どもが私に関心を向けてくれるようになり最終日にはずっと一緒に手を繋いでくれた・生徒と同じ目線になって接しないと心を開いてくれないと強く感じた・笑顔でハキハキと子どもに話しかけた方が、子どもは意思を表示した。そして私が楽しそうに話しかけると、子どももニコニコと笑顔を見せるので、できるだけ、笑顔で楽しそうに子どもと接したいと思うようになった・どのような言葉がけをすればいいのか最初はわからなかったが、現場の先生方をお手本にして、イメージを膨らませることができたe.気の配り方、目の向け方など、状況把握・健常児とかかわるときと違うところに気を付けなければならないので、次にどうするのか、違う場面ではどうしたらよいのかを以前より考えるようになった・先生方は特定の児童だけでなく全体の児童に目を向けていて、誰かの異変にすぐ気づいていた・自分が危なくないと思っても、それは勘違いだと気づくことが多かった。また、子ども達の意思表示が小さいのでそこにも気を付けるべきだと感じた・子ども達が頻繁に姿勢を変えたり、移動したりするたびに車椅子の乗降が必要になる。そのため、次の活動を予測して、姿勢保持いすやマットレス、車いす、靴などを準備したり、今使っているものを片づけたりするように気を配ることができた・体が繊細な子どもに発作が起きないよう気を付けたり、車いすをぶつけないようという安全面にも常に気を配っており、すごかったf.主体性の尊重など「教える」ばかりではない・子どもと一緒に活動する中で学ぶことがあると感じた・職業校でいろいろな実技や体験を生徒がしていた。生徒自身楽しそうに、やりがいがあると述べていた・どの先生も「教える」ことをせず生徒が興味関心を持って、主体となれる授業をしていて、生徒達も楽しそうに参加していた・天井から吊るされた重りを引いて離し、ボーリングのピンを倒すという生活単元での活動。ある生徒は、ジーっと持ったまま重りを離さなかった。私は「離せない」のではないかとハラハラしていた。しかし、彼女はずっとピンを狙っていたのである。先生方はそれをわかっていたのか、ずっと彼女が動作を起こすのを待っていた。特に障害のある子ども達に対しては、忍耐強く、待つ姿勢を大切にしなければ子どもの主体性は尊重できないのだと思った・子どもの表出を待つことを大切にしていたg.体力・精神面など、児童・生徒の心身上の大変さ・何が嫌だったのかわからないが、泣き出してしまう児童がいた・手を動かすことだけでも、疲労していく様子を目の当たりにして、大変さを強く感じた・自立活動で理学療法士と連携したマッサージを行わせてもらい、きめ細かい肌の小さな手足や、湾曲した背骨などに触れた。小さな手足は普段使わないから発達せず綺麗な肌なままなのだと先生から教えていただいた。この朝のマッサージには、その日一日を少しでも楽に過ごしてほしいという願いが込められているそうだ。生活するだけでも一体どれほどの負担を強いられているのかと考えるきっかけであった・あきらめない強い情熱を持つことが大切だと感じた。・命にかかわることが多く、先生方も常に気を引き締め、役割分担をしっかりと決め連携し教育を行っていた。すごかった。それにこたえるよう子ども達もがんばって授業を受けていたi.不勉強に対する反省・学習への動機づけ・教育的なかかわりの持ち方がわからなかった。実際に教育現場で働いてみないとわからない場面が多かった・窯業の体験などを通し、専門的な知識を何も知らなかったため、もっといろんな分野の専門的なことを学びたいと感じた・児童の叱り方がわからなかった・授業や補助など多くのことを経験させてもらう中で、何をすればいいのか、どういったことが必要なのかがわからず、自分の知識や経験のなさが身にしみてわかった・手遊びや音楽、絵本を読む技術など、子どもとかかわるときのきっかけとして活かせる知識・技能が圧倒的に足りていないと感じる場面が多々あったj.子どもと遊ぶ・話すなどより積極的なかかわり・自分から働きかけないと児童からはかかわりづらいし、障害を持つ子は特にそう感じる・児童とかかわっていくうちに少しずつだが児童の成長を感じられた。階段を上ることが遅い児童に「とんとん」と声を出してリズムをとるとスムーズに登れるようになった・上手く伝えられない分、しっかりとコミュニケーショ「特別支援学校教職インターンシップ」の意義と課題―127―

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