中部大学教育研究19
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機会でもあると考える。7健康運動指導者を養成する立場からみた本研修内容本学科においては、健康運動の指導者と救急救命士の養成が社会貢献の一つの在り方である。本研修では、前回の研修1)同様に、運動やスポーツの視察時間が、パラメディックや医療関係のそれらに比べて少なかった。事実、学生からのアンケートにおいてもそれを指摘する声があった。アスレチックトレーニングとは、「スポーツ選手が最高のパフォーマンスを発揮するためには、選手の体力や技術をよりいっそう高め、外傷・障害・疾病などに伴う影響をより少なくするためのコンディショニング」2)とある。従って、アスレチックトレーニング研修が、健康運動の指導に学生が自らつなげられるような仕組みづくりも必要かもしれない。前回の研修の記録1)でも触れたが、研修先の近くにロマリンダという健康的な生活をしている世界的に有名な場所の一つがある。そこでの研修が実現できることを今後期待する。また、本研修にてパラメディックと健康運動の指導をどのように関連させるのかの仕組みづくりも今後の課題となり得る。8まとめ本研修に学科教員が同行する意義は以下の通りであった。(1)研修中は通訳者が同行し学びをサポートしているが、学生が通訳者を有効活用できるよう教員から質問を促すことで、研修における学生の深い学びが達成された。(2)研修の各場面において、学年混合のグループを即座に編成させることで、上級生が下級生をサポートする、あるいは下級生の質問が上級生の学びを深めるなど、学生間で互いに支え合うことを可能にした。(3)研修が安全に進行するよう現地担当者と連携することで、海外渡航が初めてである学生が心身ともに良い状態にて研修に臨めた。前回の研修報告1)でも述べたが、研修に携わった教員が多職種であったからこその強みを活かし、パラメディックと健康運動指導の繋がりを学生が深く理解できるよう、更に充実した研修を構築していきたい。引用・参考文献1)岡村雪子,堀田典生,馬場礼三,北辻耕司:スポーツ保健医療学科第一回海外短期研修を終えて中部大学教育研究,No.17,153-160,2017.2)山本利春:大学教育におけるアスレティックトレーニング,体力科学,54巻1号,53-54,2006.中部大学教育研究No.19(2019)―54―

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