中部大学教育研究19
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てパラメディック実技研修第四日目:午前自由行動、午後カリフォルニア州立大学フラートン校にてアスレチックトレーニング研修第五、六日目:帰国、ロサンゼルスから成田空港を経由し中部国際空港へ2.3ロサンゼルス・チルドレンズ・ホスピタル院内救急搬送部門の一員である看護師より、病院および救急搬送チームの概要について説明があった。搬送チームは医師、看護師、救急隊員(EMT)等から構成され、重篤な疾患を持つ小児を、安定した状態で安全に病院間搬送することを目的とした活動を行っている。年間搬送件数は州外や海外も含め約2500件である。活発な質疑応答の後、病院屋上の救急搬送ヘリポートを見学した。搬送に要する人件費やメンテナンス費用は全て寄付によって賄われ、患者負担はないとのことであった。その後ER外傷ルームや救急車内を見学し、資機材を見せていただいた。搬送チームにおいて資機材の準備、運転、ケアのサポート等を担っているEMTより、自分自身の健康を守ることも長く働き続けるためには必要であり、そのために自動ストレッチャー等最新機器も活用しているといった説明があり、実際の使用方法を見学することができた。2.4AMRAMRは米国最大規模の民間救急業務会社であり、リバーサイド郡を管轄するAMRにはパラメディックを中心に数百名の職員が在籍している。社内の見学をしながら、指令室、資機材庫、救急車等について説明を受けた。資機材庫では、パラメディックが出動時に持参する資機材一式を見せて頂いたが、かなりの重さがあり、学生は大変驚いた様子であった。実技研修として気管挿管、心肺蘇生法、外傷ケアを行った。多くの救急救命処置があるが、一つのやり方にとらわれず、試行錯誤しながらよりよい方法を追究しているとのことだった。学生は職員や通訳者のサポートを得て、時に学生同士助け合いながら、意欲的に実習に取り組んでいた。実技研修終了後、AMR職員がハンバーガーランチを振る舞ってくださった。学生は真剣な表情を緩め、リラックスした様子で昼食を楽しんでいた。2.5ファイアーステーションリバーサイド郡消防署を訪問した。5日前に納入されたばかりだという新型の消防車を見せて頂きながら、資機材の説明を受けた。救助に使用するはしごを担いだり、ドリルを持たせて頂いたり、学生は興味津々の中部大学教育研究No.19(2019)―50―写真1病院屋上ヘリポートにて写真2EMTより救急車設備の説明を受ける写真3心肺蘇生法の講義・実習写真4AMR職員と共にランチをとる

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