中部大学教育研究19
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1研修の概要と目的生命健康科学部スポーツ保健医療学科においては、ディプロマ・ポリシー(DP)にあるように、健康運動・スポーツ、救急救命の技術を活用する専門家・社会人として、健康社会の実現に貢献できる人材の育成を進めている。その一環としての海外研修については、米国パラメディック(救急救命士)および健康運動指導の現状を学び、学生のキャリア形成に還元することを目的に、2017年3月、米国ロサンゼルスにおいて第一回海外短期研修を実施し、18名の学生が参加した1)。そして2019年3月、第二回海外研修を実施したのでその内容を振り返るとともに、学生の学びから研修における今後の課題を明らかにし、次回研修の充実を図ること、また、本学科海外研修について広く情報共有することにより、大学全体の国際化促進に貢献することを目的としてここに報告する。2研修の内容2.1事前研修2018年3月、スポーツ保健医療学科学生全員に海外研修概要についての資料を配付、説明会日時を周知した。2018年5月には、研修参加者募集説明会を実施した。説明会にて前回の研修参加学生2名に学びの経験を話してもらい、参加者の興味・関心を高める工夫を行った。参加者確定後、事前アンケートを行った。海外旅行経験、英会話の自信、学習の準備状況、健康状態(アレルギー・持病等)および疑問点等を把握し、担当教員間で情報共有した。大学主催の海外研修参加者に対する危機管理オリエンテーションに加え、2019年2月、旅行企画・実施者である日通旅行株式会社の担当者と共に、渡航前説明会を実施した。事前アンケートより、海外旅行経験のない学生が参加者の過半数を占めていたことから、旅行時の注意点等について詳細な説明を行った。また、研修に対する質問についてはSNSを活用し、参加者全員で共有した。2.2研修日程および内容研修は2019年3月12日より3月17日までの6日間に渡り実施された。研修には学生25名、教員2名が参加した。第一日目:出国、中部国際空港から成田空港を経由しロサンゼルスへ。到着後市内研修第二日目:ロサンゼルス・チルドレンズ・ホスピタル視察、午後自由行動第三日目:ユニフォームショップ見学、AMR視察およびパラメディック実技研修、ファイアーステーション視察、リバーサイド・コミュニティ・カレッジに―49―スポーツ保健医療学科第二回海外短期研修を終えて岡村雪子*1・馬場礼三*2・堀田典生*3・北辻耕司*4・繁野行宏*5要旨2019年3月12日から3月17日の6日間、米国ロサンゼルスにおいて、パラメディックおよび健康運動指導の現状を学び、学生のキャリア形成に還元することを目的に、生命健康科学部スポーツ保健医療学科第二回海外短期研修を実施した。本学科1年生から3年生まで25名の学生が参加し、教員2名が同行した。主な研修内容は米国パラメディックおよび健康運動指導の視察であった。パラメディック研修では小児病院救急搬送部門、救急救命士養成学校、民間救急業務会社において講義、実技研修、施設見学を行った。運動指導研修では、大学アスレチックトレーナー養成課程において講義、トレーニング体験、施設見学を行った。研修における学生の学びから、次回以降より充実した海外研修実現に向けての課題を明らかにすることができた。キーワード海外研修、留学、パラメディック、アスレチックトレーニング、医療機関*1中部大学生命健康科学部スポーツ保健医療学科講師*2中部大学生命健康科学部スポーツ保健医療学科教授*3中部大学生命健康科学部スポーツ保健医療学科准教授*4中部大学生命健康科学部スポーツ保健医療学科助教*5全学教育研究施設群救急救命教育・実習センター助手

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