中部大学教育研究18
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品から、教学に関わる教職員28人と学生公募審査員23人、教職員公募審査員26人による第1次審査、学長を委員長とするFD委員会による第2次審査を経て、11作品を優秀な作品として決定した。いずれも受賞作品集を冊子として作成、配付(HPでもデジタルブックにて公表)した。さらに、学長を囲んでの受賞者との懇談会を開き、本学の『魅力ある授業』について学生の率直な意見を聴ける場を設けた。本活動は、本学の学生参加型のFD活動といえよう。14)学修成果に関する調査の実施FD活動WGより提言され、FD委員会によって承認されたことより、「CumocL」を使用した学修成果に関するアンケート調査を実施した。本学の教育における質の保証について、個々の授業の評価である「学生による授業評価」「教員による授業自己評価」とは別に、「学生の主体的な学び」に向けての状況や学生の学修成果に関する状況について把握し、組織としての今後の教育内容を検討する資料とすることを主な目的として、2012年度末に第1回、4年後の2016年度末に第2回の「学修成果に関する調査」を実施した。その結果(2012年度回答率45.7%,2016年度回答率43.1%)について、各組織からの結果に対するまとめを全学で共有し、集計結果についてはホームページ上にて学内外に公表した。15)授業運営に関する調査の実施2017年度当初のFD委員会で、非常勤講師の先生方を含めて個々の教員が実際に授業の中でどのようなアクティブラーニングの手法を取り入れているのかについて、現況を把握すべきであると提案された。これを受けて今後の教育内容や組織的なFD活動等を検討するための情報とすることを主な目的として、教員を対象とした授業運営に関する調査(アンケート調査)を行った。調査を行うに当たっては、アクティブラーニングに対する教員の認識の違いを避けるため、アクティブラーニングの手法をイメージしつつ、教員が回答しやすいように「反転授業」「PBL」などの専門的な用語を使わずに設問を設定した。全学回答率56.4%(専任教員72.8%、非常勤34.2%)の集計結果については大学教育研究センターホームページ上にて学内外に向けて公表した。16)非常勤講師に対するFD活動と職員へのアプローチ2007年度までは非常勤講師に対するFD活動は、「学生による授業評価」の実施以外に特にアプローチをしていなかった。2008年に本学FD活動重点目標『魅力ある授業づくり』を制定するに当たって、非常勤講師に対しても従来から開催していた「FDフォーラム」「FD講演会」はもとより、「全学公開授業」「キャリアアッププログラム」などの各プログラムについて参加を呼びかけることとした。ただし、「授業サロン」はその運営上の問題から対象としていない。非常勤講師については本務の都合等で多くの参加者を見込めるわけではないが、これらのプログラムを随時案内していくことで本学の教育活動やFD活動に対する姿勢を伝えることになり、非常勤講師に対する啓発活動へと繋がっている。そして、本学の教育を担う一員としての非常勤講師は、前述の教育活動顕彰制度における教育活動特別賞の授賞対象にもしており、2010年度および2016年度には非常勤講師が受賞した。このように本学で実施しているFD活動は、本学の教育を担う教員として専任のみならず、非常勤講師も対象としている。さらに、「キャリアアッププログラム」の項でも記載したが、FD活動で取り上げている内容は、大学教育を様々な形で支援している事務職員にとっても必要な知識や技術であること―81―

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