中部大学教育研究18
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新制度における受賞者の審査は、教育活動顕彰審査選考委員会において毎年厳正に行っている。教育活動優秀賞の受賞者は表彰対象者の上位5パーセント程度とし、基本的に評価項目が同じために評価の固定化に繋がる恐れがあると考え、受賞を3年に1回としている。また、教育活動特別賞の選考では、あらかじめ受賞枠を決めて選考するのではなく絶対評価による審査を行うことなどが委員会の申し合わせとして定められている。そのうえで、制度の公平性をより明確にし、選考経緯の透明性を図ることを目的として、評価する項目とその基準は言うまでもなく、受賞者の選考理由や審査選考委員会による選考総評等をホームページ上に公表している。また、旧制度における受賞者への報奨金制度(2006年度から特別教育研修費を支給)は廃止し、大学からは名誉を刻する記念の楯を授与することになった。そして、受賞者は、受賞にあたってのコメントをホームページ上において公表している。新制度を始めて10年が経ち、同一教員の多数回受賞が生じているため、制度の見直しを図り、その受賞が通算して4回目となる教員には、優秀賞の授与に代えて「教育活動金虎きんとら賞」を授与して顕彰することに規程を変更した。なお、同賞を授与された教員は、翌年度以降の優秀賞選考対象から除外することになった。12)中部大学『魅力ある授業づくり』プログラム本プログラムも2012年度に設置されたFD活動WG分科会により検討され提言されたものである。本学では、上述のとおり様々なFDプログラムを企画、実施しており、特に教育歴の少ない教員や新たに本学に赴任する教員に対して教育力向上を目指したFDプログラムへの参加を促している。中部大学『魅力ある授業づくり』プログラムは、従来から実施しているFDプログラムを複合的に活用して持続的に教育力の向上を目指すことを勧奨し、各種FDプログラムへの積極的な参加を奨励することも含めて2013年度より施行した。また、学部組織等で企画し、全学への参加案内がなされたものは、申請に基づきFD活動WGで審議のうえ、FDプログラムとして認定している。本プログラムでは規定の条件を満たした教員に「修了証」を授与し、さらなる持続的な教育力の向上を目指すことを勧奨、他のFD関連プログラムへの積極的な参加を奨励することとしている。本プログラムは、教育活動顕彰制度とともに教員の教育力向上に向けてさらなる授業改善を促す間接的なプログラムではあるが、より多くの修了者を輩出することが望まれ、そのことで本学全体のFD活動推進に繋がっていく効果を期待している。2017年度までに修了証を授与された者は、57人である。13)中部大学発『魅力ある授業づくり』作品コンクール2014年、開学50周年を迎えるにあたり、本学の教育活動重点目標である『魅力ある授業づくり』を更に推し進め、学生・教職員がともに授業を考えるきっかけづくりとして、学生を対象として『魅力ある授業』をテーマとした作品の募集を行った。その結果、小論文・エッセー部門16作品、俳句・短歌部門24作品、漫画イラスト部門26作品、ポスター部門2作品、計68作品の応募があった。これらの作品から、教学に関わる教職員24名と学生公募審査員20名、教職員公募審査員11名による第1次審査、学長を委員長とするFD委員会による第2次審査を経て、15作品を優秀な作品として決定した。また、4年後の2017年度に2回目の作品コンクールを1回目に準じて実施した。結果、小論文・エッセー部門16作品、俳句・短歌部門17作品、計33作品の応募があった。これらの作―80―

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