中部大学教育研究18
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2.全学FD活動重点目標『魅力ある授業づくり』の推進(2013年度から)2013年度には、教員の研修プログラムへの参加を促すシステムとして「中部大学『魅力ある授業づくり』プログラム」を施行した。また、先述の日本高等教育開発協会主催の第1回「高等教育開発フォーラム」のFDコンサルテーションにおける学生参加型FD活動の推奨の指摘に対して、『魅力ある授業づくり』作品コンクールを実施した。4年後の2017年度にも第2回『魅力ある授業づくり』作品コンクールを実施し、学長と受賞学生との懇談会等も開催した。受賞作品については、デジタルパンフレットを作成し、メディアにも取り上げられた。2014年度には全教職員・組織等に対して全国私立大学FD連携フォーラム(JPFF:JapanPrivateUniversitiesFDCoalitionForum)実践プログラム(オンデマンド講義)を提供し、中部大学『魅力ある授業づくり』プログラムの研修プログラムの一つに加えた。これにより教員個人の視聴だけでなく、学部・学科においてオンデマンド講義を利用したFD研修会が開催されるようになった。2015年度には、ルーブリック評価の活用の推進を図り、2016年3月に授業改善の取り組みの一環として「CUルーブリックライブラリ」の運用を開始、他大学からの本システムについて聞き取りがあるなど、全国でも初めての取り組みとして注目を集めた。FD活動とは別に組織としての教育の評価を行う目的で、2013年度と2016年度には「学修成果に関する調査」を、「CumocL」を利用して調査し、各組織からの調査結果に関するまとめについて全学共有を行うとともに学内外に向けて公表した。また、2017年度には「授業運営に関する調査」としてアクティブラーニングの実施状況を把握した。2016年度には、教育改善・質的向上に役立てることを目的に2001年度から当センターの紀要として刊行している『中部大学教育研究』の編集・投稿要項を改定し、投稿区分の見直し、フォーマットを変更した。そして、2017年度には、従来から職員の参加も多かった「教員キャリアアッププログラム」の名称を職員がより参加しやすくなるよう「キャリアアッププログラム」に名称を変更した(以下、「キャリアアッププログラム」として統一して記す)。また、近年の内部質保証の観点から、個人のあらゆる活動について評価・点検の実施および改善向上が求められており、特に教育活動に焦点を当てていた従来の「教育活動重点目標・自己評価シート」を「教員活動重点目標・自己評価シート」に名称変更し、大学教員としての4つの責務(教育・研究・社会貢献・学内行政)について自己評価することとした。同時に、大学設置基準上で教員と区分される助手も対象とし、全学部共通の項目とした。さらに、中部大学教育活動顕彰制度における教育活動優秀賞の4回目の受賞者に対して10年以上の長期に亘って優秀な教育活動を続けてきた証として教育活動金虎きんとら賞を制定した。以下に『魅力ある授業づくり』の推進に関する組織や取り組みについて項目別に記す。1)本学のFD活動組織体制学長を委員長としたFD委員会を中心に、2008年度以降、学部FD委員会組織の立ち上げを進めて、大学としてFD活動を組織的に推進していく体制づくりを行っている。全学対象のFD活動はFD活動WGが種々の検討を行い、教育活動顕彰審査選考委員会やFD活動評価点検委員会を図1のように組織してFD活動全般について評価する体制を整えた。また、これらの委員会に基づいたFD活動は、センター(2017年度は兼任教員3人、専任事務員2人、兼任事務員2人で構成、その他に客員教授を3人)が主管部署として、各活動の推進、支援を行っている。―74―

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