中部大学教育研究18
39/122

図2日本語検定3級認定率の推移(%)3.3領域別の結果表5に日本語検定領域別得点率を掲げる。「日本語スキルA」の授業の効果を日本語検定の領域別の結果で検証していく。直近5回分の日本語検定における、領域別の本学学生と全国大学の平均得点率を比較すると、「敬語」については、2016年春こそ、全国大学の平均を下回ったが、それ以後「日本語スキルA」で重点を置いて扱っている「敬語」「文法」は全国大学の平均を上回っている。他の領域も小テスト向けの学習の成果か、「語彙」「言葉の意味」では毎回全国大学の平均を上回っている。ただ、「表記」「漢字」については、全国大学の平均を下回っている回が度々見られる。この領域が本学学生の苦手分野であるといえ、日本語検定認定率を高めるために強化が必要となる領域である。今後、日本語検定受検の認定率を高めるためには、この分野を強化していく方策を検討していかなければならない。4まとめと今後の課題以上のように、「日本語スキルA」は立ち上げから7年半が経過し、授業運営や日本語検定の実施が軌道に乗ってきたと言える。しかし、「日本語スキルA」の授業内容の点検と改善、ならびにオリジナル教科書の改善、受検者数に応じた日本語検定の円滑な実施など、基本的な問題で定期的に検討を加えなくてはならないことが多い。今後も受講者の様子をよく観察・分析して、よりよい態勢づくりを目指していきたい。謝辞日本語スキル兼担の先生方、非常勤講師の各先生方の積極的なご提案・ご協力により、「日本語スキルA」の日々の授業の運営が円滑に進み、このような実践報告が可能となりました。厚くお礼申し上げます。―31―「日本語スキルA」の実践報告表5日本語検定領域別得点率

元のページ  ../index.html#39

このブックを見る