中部大学教育研究18
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この基本機能の他に、図2に示すような、ゲームを含む様々な機能があり、楽しみながらの学習が可能なように工夫されている。図2Quizletの機能一覧また、図3に示すように、基本的なカード学習機能に関しても様々なオプションが用意されている。図3「単語カード」機能のオプション「回答する」の部分では、最初に表示されるカードを選択することができる。「英語」を選んだ場合、デフォルトで日本語が表示され、学習者はその日本語に対応する英語を学習することになる。逆に「日本語」を選んだ場合にはデフォルトで英語が表示され、それに対応する日本語を学習する。「両方」を選んだ場合、画面の上部に「英語」が、下部に「日本語」が表示される。本稿のテーマと深く関わるのは「高度なオプション」として用意されている「音声読み上げ」に関する機能である。本稿執筆時の2018年8月の時点で、PCのブラウザ版は15の言語に、iOS版とAndroid版は17の言語に対応しており、これらの言語で読み上げを行うことができる。しかも、その音声は非常に自然で、言語学習のモデルとして利用するのに十分な質の高さである。「高度な音声オプション」では音声の「オン」「オフ」の切り替えと、読み上げ速度の「ノーマル」と「スロー」の切り替えをすることができる(ただし、後者の機能はブラウザ版のみ)。2種類の速度のいずれかを選択することで利用者のレベルに応じた学習を行うことができる。3Quizletを使った速聴即解・速読即解のための教材元々Quizletが想定している利用法は外国語の単語や熟語、または学術専門用語など語彙ベースの学習であるが、いわゆる4技能学習の基礎訓練に使える教材を簡単に開発できる、非常に優れた教材開発環境であることに気づき、2017(平成29)年度の特別研究費(CP)の助成を受けて一年次の「英語スキルⅠ/Ⅱ」で使用している教科書に基づく教材を開発した2)。本報告で使用した教材はその教材に微調整を加えたもの、および2年次の「英語スキルⅢ/Ⅳ」で使用している教科書を元に報告者が開発したものである3)。教材の冒頭部分を、図4-1から図4-3に示す。図4-1開発教材(その1)図4-2開発教材(その2)―8―中部大学教育研究No.18(2018)

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