中部大学教育研究17
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く6つの単語に注目して原文検索を行った。それぞれに原文検索した結果、『痛い』は、「分娩中の産婦は痛くて苦しそうだった」「児が生まれるまですごく痛そうな表情」などの分娩時の痛みについて、「緊満している乳房は触るだけでも痛いだろうな」といった乳房の痛みについて、「会陰裂傷があり産褥椅子を使用しないと痛い」という会陰部の痛みについての内容であった。『雰囲気』は、「外来はとても話しやすい雰囲気」「話しやすい環境・雰囲気を作り提供していく必要がある」などの外来の雰囲気について、「ゆったりした雰囲気の中で分娩をおこなうことができる環境」などの分娩時の雰囲気について、「和やかな雰囲気を作ることが良い指導である」という指導時の雰囲気についての内容であった。『応じる』は、「日齢や産褥日数に応じた変化」という生後日数や産褥日数についての内容であった。『動く』は、「活発に四肢を動かす」という新生児についての内容であった。『病気+ない』は、「母性看護の対象者は病気なわけではない」「妊産褥婦の変化は基本的には病気ではなく生理的変化である」「妊娠・出産は病気ではない」という内容であった。『注意』は、「新生児は胎外生活に慣れていないため注意が必要である」「授乳時を注意して観察してアドバイスする」という観察についての内容であった。特徴表現として有意差が認められたのは、『大切-役割』であった(図2)。原文検索すると、「不安を取り除き、いつでも相談できる体制にあることが母性看護の大切な役割」「先を予測して入院中に指導していく、社会資源の提供をしていくといった先回りの行動が母性看護には大切な役割である」「個別性・根拠を持った指導が大切で私たちの役割である」「家での生活に戻り児と母親そして家族が安心してくらしていけるようにすることが重要であり大切な役割になる」「育児に対する不安を少しでも軽減できるように支えることが看護者としての大切な役割である」「誉めて自信をもってもらえるように援助していくことも看護師の大切な役割である」「アセスメントし対応することも大切な役割である」という内容であった。6.2帝王切開分娩の褥婦を受け持った学生の学びの特徴語と特徴表現特徴語抽出を行った結果、帝王切開分娩(担当)の学生(30名)に特徴的に出現し、有意差が認められた単語は『離床』『褥婦さんたち』『手術』『黄疸』『因子』『喜ぶ』であった(図3)。それぞれに原文検索した結果、『離床』は、「帝王切―61―受け持ち対象者の分娩様式が母性看護学臨地実習における学生の学びに及ぼす影響図1特徴語抽出(経膣分娩の褥婦を受け持った学生)

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