中部大学教育研究17
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(7.3%)であった。一人暮らしをしていないもの(家族と同居・寮など)に比べて、一人暮らしのオッズ比は1.54(95%Cl:1.22-1.95)であった。このことから、大学生になって一人暮らしという居住環境におかれることが喫煙の要因のひとつになっており、これは、過去の調査と同様な結果となった11)。定期健康診断の受診状況(1年生は入学してから、2年~4年生、大学院生は前年度の受診)は、大学全体では健診を受けたものは6,721名(88.4%)受けなかったものは883名(11.6%)であった。受けなかったもののうち79名(8.9%)は喫煙者であり、非喫煙者と比べて有意に低かった。健診を受けたものに比べて、受けなかったものの方がオッズ比2.07(95%Cl:1.60-2.69)であった。喫煙者は健診を受けていないことから、受診という自ら健康管理のチェックの場を利用していないことがわかった9)10)12)。3.3生活習慣と喫煙の関係(表3)朝食摂取頻度では、「週に1~2回」「まったく食べない」は全体1,467名(18.1%)であり、そのうち喫煙者は159名(36.5%)が朝食をほとんど摂取していなかった。また、喫煙者の方が非喫煙者に比べて有意に朝食をとっていないことがわかった。飲酒頻度は「週に2回以上飲酒する」ものは、全体では614名(7.7%)であり、喫煙者の方が有意に高かった。清涼飲料水摂取頻度は、「週に5回以上飲む」ものは、全体の2,153名(26.7%)であり、喫煙者の方が有意に高かった。運動習慣については、「運動をまったくしていないもの」は全体の3,486名(43.3%)であり、中部大学生の運動をしていない状況が明らかになった。喫煙者は、運動をしている方が有意に高かった。「朝食をとっていない」「飲酒をしている」2つの習慣については他の調査で同様な結果であった12)。現在の健康状態について、「とても健康である」「少し健康である」と答えていたものが非喫煙者は89.6%であったが、喫煙者は78.4%であった。喫煙者の方が有意に自分は健康ではないと自覚していた。3.4喫煙経験者に関する状況(表4-1・表4-2・表4-3)タバコを一度でも吸った経験のあるものは、999名(12.3%)であった。経験したきっかけは「友人・同級生・先輩から影響を受けて」55.7%が最も多かった13)。「好奇心から」24.8%、「ストレス解消から」19.5%と続いた。タバコを吸った経験がある時期は、「20~22歳未満」46.1%、「18~20歳未満」28.0%と入学してからの時期が74.1%であった。喫煙者419名に対して禁煙への関心を尋ねたところ、55.4%が禁煙を―147―大学生の生活習慣と喫煙・薬物に関する意識調査表3生活習慣と喫煙の関連

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