中部大学教育研究17
156/224

3.1受講者の背景平成28年の受講者12名の平均年齢は49.3(32~63)歳で全員が女性であった。専門学歴は、専門学校8名、大学3名、不明1名、資格は看護師の他、助産師を1名、保健師を1名、養護教諭を1名が所有していた。休職期間は3~22年であった。休職の理由は、結婚、子育て、介護、仕事のストレスであった。受講動機は、復職のきっかけにしたい、在宅医療に興味があった、自身の在宅介護に活かしたい、近隣の大学の主催だったから等であった。3.2受講者のプログラムに対する反応1)プログラム満足度受講者に対し、その日のプログラム終了時に内容毎に満足度を「4:満足」~「1:不満足」の4段階尺度で測定した。結果、呼吸理学療法、胃瘻管理、在宅輸液療法、在宅医療処置概論といった医療的ケアに関する講義・演習の満足度が高い傾向にあった。全プログラムを概観すると7~8割の受講者が満足と答え、やや満足も入れると全員が満足と答えた(図2)。満足度の理由についての自由記述では、講義については、「新しい情報を得た」「病院と在宅看護の違いが分かった」「在宅では利用者と家族が中心でその人らしい生活のお手伝いが大事だと分かった」「実際の現場でのエピソードに胸を打たれた」「コスト面の配慮も大切と知った」等の他、「制度をもっと詳しく知りたかった」「制度は難しいが、その知識があるかないかで支援に違いが出てくる」等が記述されていた。演習については、「実際のモデル人形を用いて体内までイメージでき分かりやすい」「初めて見る物品や機器に触れてリアルに新しいことが学べた」「昔の方法とは違っていることが分かり勉強になった」「知識のあるなしで身体への負担が違うことを知った」の他、一時吸引では「一人で実施する時間がもっと欲しかった」との記述もみられた。講義・演習時間への満足度は、約7割の受講生が「満足」と答え、約3割が「やや満足」と答え、やや不満足、不満足と回答した者はいなかった。―140―中部大学教育研究No.17(2017)図1研究手順表1平成28年度訪問看護師人材養成プログラムのタイムスケジュール

元のページ  ../index.html#156

このブックを見る