中部大学教育研究16
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生は、SIRoom・学内学習スペース・自宅から自分が学習しやすい学習環境を選び、それぞれに習得時間を補充している。これは、本カリキュラムが目標としている前述の「⑦自律的学習者の育成」につながっている。52年目までの成果と考察5.1英語に対する意識調査と結果このカリキュラム実践の2年目までの状況を把握するため、今年8月に調査を実施した。図2は、ER学科の英語授業を通して「英語に対する気持ちの変化を感じているか否か」という質問に対する回答を示している。2~3年生(n=162)のうち74%が変化を自覚している旨の回答をした。図3は、自分の英語力について入学時から今までの間に変化を感じているスキルに関する問いに対して得られた回答を示している。最も変化したとするスキルは1位から順に「聞こうとする力」「発音してみようとする力」「読もうとする力」「話そうとする力」となっており、続いて「語彙を使おうとする力」「辞書を使おうとする力」「語順を理解しようとする力」「品詞を理解しようとする力」と並んだ。図2英語に対する気持ちの変化図3英語力の変化が最も感じられるスキル図4は「入学から今までに自分の英語力に変化を与えた最大の要素は何か」という質問に対する回答である。「ER学科での英語授業」という回答が上位を占め、「ATRCALLBRIXでのトレーニング」「Glexaでのトレーニング」と続いた。図4英語力に変化を与えている要素図5は、2~3年生が自分自身の英語力の変化を自覚した時期についての質問に対する回答を示している。2年生の回答では「1年生の秋学期中」「1年生の秋学期後」と並んだ。3年生の回答では「3年生春学期中」「2年生春学期中」「1年生秋学期中」と並んだ。図5英語力の変化を自覚した時期図6は、「ATRCALLBRIX」での発音トレーニングを開始してから最も変化したことは何かに関する質問に対する1~3年生からの回答である。最も変化したのは上位から「聞こうとする力」「英語を口から出そうとする力」「英語を聞くことへの抵抗感」「英語を読むことへの抵抗感」と並び、「BRIXによる変化はない」と回答したのは、241人中1年生2人、2年生3人、3年生12人となっており、全体の約93%が変化を感じていることを示した。このカリキュラムでは、授業時の発話、音読ならびに「ATRCALLBRIX」の指導時に、1年次から一―76―小栗成子・高丸尚教・関山健治・デイビッドアレン・加藤鉄生

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