中部大学教育研究16
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いて(表3)、および各教材を視聴していない理由、視聴できない理由について(表4)を示す。教材Aの動画を視聴できる学生は66名(75.0%)、視聴できない学生が3名(3.4%)、視聴していない学生が19名(21.6%)であった。視聴していない学生の主な理由は、通信容量の制限とWi-Fi環境がないが共に9名(10.9%)であった。教材Bの動画を視聴できる学生は56名(63.6%)、視聴できない学生が4名(4.5%)、視聴していない学生が28名(31.8%)、であった。視聴していない学生の主な理由は、通信容量の制限が9名(10.9%)とWi-Fi環境がないが14名(15.9%)であった。教材Cの動画を視聴した学生は72名(81.8%)、視聴していない学生は8名(9.0%)、視聴できない学生は8名(9.0%)であった。視聴できない学生の主な理由は、動画再生ソフトのインストールが困難が5名(5.6%)、自宅のインターネット環境が4名(4.5%)などであった。次に、各教材を視聴できると回答した学生の視聴の困難さ(簡単・難しい)と教材(A・B・C)のクロス集計を行い、χ2検定を行った(表5)。その結果、有意な偏りが認められ、教材A・Bよりも教材Cでは視聴を困難と感じている学生の割合が多いことが示された(χ2=9.4,p<0.01)。表3教材の視聴の状況表4各教材を視聴できない理由、視聴していない理由表5教材と視聴の困難さのクロス集計4.3教材の視聴状況と関連要因教材Aの動画を視聴した群と、していないあるいはできない群の2群、教材Bの動画を視聴した群と、していないあるいはできない群の2群に分けて情報機器の利用時間の差異についてみた(t検定)ところ、パソコンとスマートフォンの利用時間について有意な差は見出されなかった。また、教材A・Bの動画を両方視聴した群と、両方未視聴(視聴していないあるいはできない群)の2群で、パソコンやスマートフォンの操作について他者に質問すること有無について差異をみたところ(χ2検定)有意差は見られなかった。4.4情報機器を利用した看護技術の学習に関する要望看護技術の自己練習の際の技術修得に役立つと思う機器や設備に関して表6に示す。実習室のモニターで技術の動画を視聴できるが44名(50.0%)、実習室に専用タブレット等が設置され動画を視聴できるが32名(36.3%)、実習室に自身のスマートフォンを持ち込んで動画を視聴できるが28名(31.8%)であった。看護技術の学習に情報機器を利用することについての希望や考えを自由記載で尋ねた結果、記載があったものは15名であり、18記述文が見出された。記載された内容と人数は(教科書の動画と、学内実習で行う技術で、使用物品や実施手順などの差異があるので方法に迷う)が4名、(いろいろな動画があり、どの動画を参考にすると良いのか迷う)が4名、(教材Cの動画は早送りや巻き戻しができない)が4名、(自宅で教材Cを見ると途中で止まることがある)が1名であった。表6自己練習の際の技術修得に役立つと思う機器や設備―67―看護技術教育における情報機器の活用に関する基礎調査

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