中部大学教育研究16
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したものの、嫌悪回避感は減少しなかったことを示している。嫌悪回避感尺度の評定値平均は春学期も秋学期も2.77前後と5件法の中央値である3.0を下回っており、必ずしも高かったわけではない。しかし、不安緊張感尺度の評定値平均はそれよりもさらに低かったにもかかわらず秋学期に低下していたことから考えて、この尺度の評定値平均も秋学期に低下し得たはずである。通常、統制不能感が減少すれば嫌悪回避感も減少するはずである。したがってこの考察をする前に、統制不能感はすべての学科で減少したのか、統制不能感が増大した学科の嫌悪回避感の著しい増大がこの結果に影響したのではないか等を確認する必要がある。そこで、次項以降は、学科毎に、3つの尺度の評定値平均が年度により、学期により、どのように変化したのかを分析するものとした。―17―新入生のコンピュータ不安低減へのIT環境・教育の効果の検討表3人文学部全体の5年間の春学期と秋学期の平均評定値の差の検定結果図2人文学部全体の春学期と秋学期の3つのコンピュータ不安尺度の評定値平均(縦棒はSD)NoF(1, 29840)1<9.83**2<93.03**31.154<22.50**5<29.35**6>36.40**70.668<83.70**9>23.07**10<7.61**11<26.42**12<17.87**132.5214>9.22**15<59.91**16<14.67**17<72.83**18<8.40**192.1020>6.06***p < .01, * p< .05

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