中部大学教育研究15
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Day/TimeiinstructorsA/BRoomsCALL 9:30-10:1545minAB10:15-11:0045minBADayTimeiinstructorsC/DRoomCALL15:20-16:509017:05-18:359059%/41%(8%)(40%)(11%)プレースメントテストは、語学センターが教育測定研究所と団体受験の会場を準備、新入生には入学式当日に教育測定研究所からの試験監督者の援助を得て、学科教員、語学センター教員とで試験を実施している。CASECは語彙、表現、リスニング大意把握、ディクテーションといった4つのセクションからなっており、ER学科でのクラス分けはCASEC総合スコアのみならず、リスニング大意把握とディクテーションのスコアに着目し、英語教育目標に合わせて4クラス(各20~30人程度)に分けている。2.3授業体制と実践方法ER学科の入学時点の英語力には、概ね英検準2級から5級という幅がある。2014年度入学時、英語授業初回において著者が行った調査では、図2が示すように80人全員が英語に対する不安感、苦手意識、嫌悪感を表していた。図22014年度ER学科入学生の英語観具体的には、たとえ語彙や文法に関する知識自体が英検3級程度ある入学者であっても、それを運用して英語をアウトプットした経験はない者から、授業時間においてさえ、これまで英語を一語も発したことがない疑似初心者までと入学者の格差は極めて著しい。特に擬似初心者あるいは中学3年間の英語を放棄してきた入学者が大半を占める英語教育の再スタートには、週1回90分の授業では明らかに不充分である。そこで授業時間を最大限に活用するため、表2、表3が示すようにCALL教室と演習室を活用し、複数教員を1クラスに配置したブレンディッドラーニングを実践することとした。上位2クラス(A、B)には、週1回90分の授業時間しかない。2名の教員が2つの環境(CALL教室とワークショップ型教室)で授業を45分間ずつ担当するハイブリッド型授業を行い、90分間内の集中度をあげ、学習濃度を高める試みをしている。理想的にはCALL(ComputerAssistedLanguageLearning)を活用した授業とワークショップ型授業を週1回ずつ、少なくとも週2回の英語授業が望まれる。しかし、教室都合と学科時間割都合によって、現状ではそれは叶えられない。そこでA、Bクラスでは90分の間に2つの異なる形態、教員での授業を実施し、さらには両教員から自主学習課題が課せられている。この形式では教員の1コマ当たりの授業準備負担は倍になるが、一方で学習者の課題も倍になっているといえる。こうしたハイブリッド形式をとることで、週1回しかない授業に自主学習をプラスした「授業」時間を設けることとした。表2ER学科1年次A/Bクラス授業表3ER学科1年次C/Dクラス授業カリキュラムの計画段階から、下位層の学生には1年次の最初から自主的に英語を学ばせることは無理であることとして、授業内で全てのタスクを実践させ教師が学習を直接支援することができるよう2コマ連続の授業時間(180分)を確保した。1年次の春学期には、90分授業に慣れることさえ負担が大きい。それでもなお180分間も「嫌いな英語」と向かい合わせることは、このプログラム最大の挑戦であったといえる。教員としては、説明や実践を納得がいくまで繰り返せるようにするため倍の時間をという思いがあるが、英語学習へのハードルが高い学生に対して学習時間を倍にすることは、教授法を間違えば英語嫌いをさらに悪化させることにもなりかねない。ここに不可欠なのは、「いつ、何を、どのくらい、どのように」教えていけ―59―ロボット理工学科英語強化カリキュラム

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