中部大学教育研究15
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まず、過去受容において教授法と調査時期の2要因混合計画の分散分析をおこなったところ、交互作用と主効果ともに有意ではなかった(交互作用F(2,195)=0.28,教授法の主効果F(1,195)=0.48,調査時期の主効果F(1,195)=0.52,いずれもn.s.)。次に、現在の充実感において教授法と調査時期の2要因混合計画の分散分析をおこなったところ、交互作用が有意傾向であった(F(1,195)=2.44,p<.10)。そこで単純主効果検定をおこなった結果、改定後の教授法においてのみ、授業前とあとで現在の充実感が上昇する傾向が明らかになった(F(1,195)=3.07,p<.10)。また、授業前は教授法によって現在の充実感に差はないが(F(2,195)=0.71,n.s.)、授業後は統制群よりも改定後の教授法による受講群は現在の充実感が有意に高い傾向が見られた(F(2,195)=3.04,p<.10)。つまり、改定後の教授法での受講でのみ、現在の充実感は高まることが示された(図6)。次に、目標志向性において教授法と調査時期の2要因混合計画の分散分析をおこなったところ、交互作用と教授法の主効果ともに有意ではなかった(それぞれF(2,195)=0.58,F(1,195)=0.38,いずれもn.s.)。調査時期の主効果は有意な傾向が見られ(F(1,195)=3.43,p<.10)、授業前よりも授業後は目標志向性が高くなる傾向が見られた。また、希望において教授法と調査時期の2要因混合計画の分散分析をおこなったところ、交互作用が有意であった(F(2,195)=3.32,p<.05)。そこで単純主効果検定をおこなった結果、従来の教授法においてのみ、授業前より後のほうが、得点が高かった(F(1,195)=5.51,p<.05)(図7)。―25―キャリア教育科目「自己開拓」の効果表3自尊感情、進路選択に対する自己効力、および時間的展望の平均値(下段は標準偏差)および分散分析の結果2.532.652.492.542.472.503.45†0.510.50(0.45)(0.44)(0.43)(0.47)(0.51)(0.50)2.432.562.502.512.382.465.54*1.101.10(0.34)(0.46)(0.36)(0.41)(0.50)(0.48)3.033.233.083.123.042.993.00†0.683.61*(0.53)(0.54)(0.57)(0.61)(0.61)(0.58)3.303.213.173.313.093.010.041.852.44†(0.59)(0.83)(0.77)(0.81)(0.76)(0.81)2.682.852.602.722.592.623.43†0.380.58(0.69)(0.69)(0.90)(0.93)(0.81)(0.83)3.203.303.373.413.293.280.520.480.28(0.79)(0.73)(0.86)(0.90)(0.79)(0.86)2.833.183.203.173.052.991.881.253.32*(0.72)(0.82)(0.77)(0.80)(0.85)(0.78)2.702.802.903.003.103.203.30図6授業前後の各教授法における現在の充実感の平均値図7授業前後の各教授法における希望の平均値2.953.003.053.103.153.203.253.303.35現在の充実感の平均値希望の平均値

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