中部大学教育研究14
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は、“ファイティング”(41)、“SIMV”(39)、“PEEP”(29)、“CPAP”(28)、“VAP”(23)、“経鼻カヌラ”(23)、“カプノメータ”(22)、“過鎮静”(22)、“NPPV”(18)、“バイオフィルム”(17)であった。「くも膜下出血を発症した患者の看護」については、121の用語が挙げられた。上位10位と頻度は、“キサントクロミー”(33)、“ヘマトクリット”(24)、“脳ヘルニア”(17)、“もやもや病”(16)、“ウイリス動脈輪”(14)、“GCS”(12)、“クッシング現象”(11)、“水頭症”(10)、“血餅”(10)、“鼻水”(10)であった(表1)。これらの用語のうち、すでに1年次に受講した解剖学や生理学、疾病病態学、疾病治療学概論等で学習していると考えられる用語は、“除脳硬直”(31)、“バイオフィルム”(17)、“もやもや病”(16)、“ウイリス動脈輪”(14)、“GCS”(12)、“水頭症”(10)、“血餅”(10)等であり、表1に下線で示した(表1)。前回までの急性Ⅰの講義の中ですでに教授した用語と考えられる用語は、“トリアージ”(43)、“IABP”(38)、“胸腔ドレナージ”(34)、“緊張性気胸”(9)、“経鼻カヌラ”(23)等であり、表1に2重下線で示した(表1)。「救急外来と集中治療室における看護」についてのわからない用語上位15位のうち、すでに講義を終えて学習したと考えられる用語は、上位4位を占めており9語であった。「人工呼吸器を装着した患者の看護」については、上位15位のうち3語であった。「くも膜下出血を発症した患者の看護」では、上位15位のうち9語であった。4.2共起関係講義ごとで挙げられたわからない用語で、同一の学生が挙げた単語同士を視覚化するために共起関係のグラフとして図示した。共起関係とは、ある単語と他の単語が同時に出現する確率である。グラフは、回答者が多いほど●が相対的に大きく表現され、共通性が強いほど線が相対的に太く表現される。第9回「救急外来と集中治療室における看護」において、出現頻度が高かった15のわからない用語についての共起関係をみた(図1)。この講義で新しく学習する“平坦脳波”は、“除脳硬直”と強く共起していた。第9回の講義では、第3回の講義で学習した“緊張性気胸”を発症した患者の症例を用いて、救急外来での看護師の判断および役割を講義する。そのため、緊張性気胸とはどこがどのように障害されて、患者はどのような症状が生じているのか、看護師の判断として必要な知識や必要となる技術に話が及ぶ。緊張性気胸が理解できていないと、救急外来での看護師の判断と役割について理解し難くなる。この“緊張性気胸”を中心語としてみてみると、“胸腔ドレナージ”や“トリアージ”と強く共起していた(図2)。―41―成人急性期看護学Ⅰにおける看護学生の学習傾向と課題表1各授業におけるわからない用語と出現頻度 434133IABP38SIMV392434PEEP291731CPAP281623VAP23142223GCS12ICU20221113221011NPPV1810917109159812881288VC1188118

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