中部大学教育研究14
36/110

て隣の受講者等複数人でディスカッションする形式もあり、「ピア・ティーチング」と同じく、授業時間は割かれるが準備としては比較的容易で取り組みやすい形式であり、結果もそのことを表していると考えられる。3番目に多かったのが「問題解決型授業PBL(ProblemBasedLearning)」であった。ALから最も想定される形式であり、124授業で実施されている。「クリッカー(Cumoc)を用いた授業」では12授業と以外に少ない。しかし、図1.2に示す導入したい取組み(形式)では、他の形式と同じように導入したいと考えられており、使用方法の周知によって増加するものと期待される。一方、「反転授業」は実施、導入したい取組みどちらも低い。「反転授業」は、学生が自宅で授業ビデオなどを見ながら自習し、授業時間では問題を解き、実習するという従来の学習の場が、教室と自宅での場が反転した取り組みである。まだ、認識されていないこともあるが、授業ビデオコンテンツなどの初期の手間も掛かることから授業に導入することが少ないものと推察される。AL授業になじまない授業を除いた授業への導入に当たっては、授業準備の手間は勿論、授業進度の効率が上がらない、適切なAL手法の教員の知識や学生数と講義室の形態等の要因があると考え、次に様々な側面から整理して分析を行った。3.2授業規模別のAL授業AL授業は、受講生数や講義室の大きさなどによっても影響すると考えられる。そこで、図2に授業規模による整理を行った結果を示す。少人数のクラスほど、AL授業の実施数が多い傾向が読み取れる。授業数の差もあるが、131人以上になると極端に減る傾向がある。しかし、51人以上130人までの規模では、あまり授業規模の差がない。人数が多くなっても130人までの規模であれば、担当教員が適したAL形式を選択していることが考えられる。そこで、規模別に「実施AL形式」と「実施してみたいとAL形式」をそれぞれ図3.1、図3.2に示した。―26―杉井俊夫0306090120150180PBL//()Cumoce-learning0102030405060PBL//()Cumoce-learning図1.1AL授業の実施形態図1.2導入してみたいAL授業の形式6837292151201916222881914233401020304050607080101120213031404150516061707180819091100101110111120121130131140141150151160170AL020406080100120140160180AL10050-10030-5030010203040506010050-10030-5030図3.2受講者別実施してみたいAL授業と規模図3.1受講者別AL授業の実施と形式図2AL授業実施数と受講者数

元のページ  ../index.html#36

このブックを見る