中部大学教育研究14
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業後就職した者の中で、就職先の資本金と従業員数について回答が得られた者を抽出した。「自己開拓」受講群と統制群の就職先の資本金別(1000万円以下、1000万円~5000万円、5000万円~1億円、1億円~10億円、10億円以上)の人数の偏りを検討すべく、各条件の集計を行った(表2)。その上で、χ2検定を行った結果、「自己開拓」受講群と統制群において、資本金別の有意な人数差はみられなかった(χ2(4)=3.24,ns)。また、「自己開拓」受講群と統制群の就職先の従業員数別(100人以下、100人~300人、300人~500人、500人~1000人、1000人以上)の人数の偏りを検討すべく、各条件の集計を行った(表3)。その上で、χ2検定を行った結果、従業員数別においても有意な人数差はみられなかった(χ2(4)=1.73,ns)。3.3就職ガイダンス参加状況と就職決定「自己開拓」の受講者は就職ガイダンスにより多く参加し、進路決定していることが確認された。しかし、就職ガイダンスに参加し、就職活動の準備に取り組んだ者が、「自己開拓」の受講の有無にかかわらず就職先を決定したかについては検討の余地がある。そこで、就職ガイダンスの参加状況が就職決定に及ぼす影響を検討するため、就職ガイダンスの参加率の平均値(60.28%)を基準に参加率高群と参加率低群の2群に分類し、卒業時点の就職状況(就職、就職活動中)を集計した(表4)。就職ガイダンス参加状況による卒業後の進路状況の人数の偏りを検討すべく、χ2検定を行った。分析の結果、就職ガイダンスの参加状況別の就職決定状況に有意な人数の偏りはみられなかった(χ2(1)=0.66,ns)。すなわち、就職ガイダンスへの参加率の高さは就職先の決定に影響を及ぼしていないことが明らかとなった。―17―キャリア教育科目「自己開拓」の長期的教育効果表1「自己開拓」受講群と統制群の卒業後進路状況別の人数と比率表2「自己開拓」受講群と統制群の資本金別の人数と比率表3「自己開拓」受講群と統制群の従業員数別の人数と比率881041103(85.44%)(9.71%)(3.88%)(0.97%)(100.00%)7768495(81.05%)(6.32%)(8.42%)(4.21%)(100.00%)16516125198(83.33%)(8.08%)(6.06%)(2.53%)(100.00%)1000500015000110141719111576(18.42%)(22.37%)(25.00%)(14.47%)(19.74%)(100.00%)72015121872(9.72%)(27.78%)(20.83%)(16.67%)(25.00%)(100.00%)2137342333148(14.19%)(25.00%)(22.97%)(15.54%)(22.30%)(100.00%)10001010030050030050010001822792278(23.08%)(28.21%)(8.97%)(11.54%)(28.21%)(100.00%)191710101773(26.03%)(23.29%)(13.70%)(13.70%)(23.29%)(100.00%)3739171939151(24.50%)(25.83%)(11.26%)(12.58%)(25.83%)(100.00%)1001000表4就職ガイダンス参加率高群と低群の就職決定状況別の人数と比率965101(95.05%)(4.95%)(100.00%)69776(90.79%)(9.21%)(100.00%)16512177(93.22%)(6.78%)(100.00%) 留年

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