中部大学教育研究14
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れていたが、この程度であれば不法就労にはあたらないだろう。7.4キリスト教会アメリカの精神文化理解のためには、キリスト教理解が欠かせない。勉強と心の平安のために、いくつかのキリスト教会に通い、ルーテル派教会では聖書を掘り下げて読むバイブル・クラスに、メソジスト派教会では、信仰の深め方に関する「使途の道」(Disciple'sPath)というクラスに参加させてもらった。写真17「使途の道」クラスの参加者とまた、後者の教会では、牧師さんの依頼で「科学とスピリチュアリティ」という題名で話をする機会をいただいた。霊性に関する一般のキリスト教信者の方々との討論は、科学の位置づけを考える上で大いに参考になった。写真18キリスト教会での講演7.5日本語図書館アメリカ生活全般に関して一方ならぬお世話になった方が二人いる。バージニア大学生物学部教授の川崎雅司先生と奥様の康子さんである。お二人のご自宅で週に一度開かれる通称「日本語図書館」は、筆者にとって大きな憩いの場であった。在米の日本人の子供たちが日本語を忘れないようにとの配慮から、自宅の一室を図書館として開放し、子ども達に対する本の読み聞かせを行う場で、筆者もボランティアとして参加させていただいた。幼児・児童とのふれ合いは心安らぐ貴重な時間であったが、同時に二言語併用環境下での子ども達の言語習得の様子を垣間みることができ、研究という観点からも学ぶところがたくさんあった。写真19日本語図書館にて8おわりに研究三昧の生活を送ることのできたバージニア滞在中の日々は、エルサレムを訪れたキリスト教徒のような、あるいはメッカを訪れたイスラム教徒のような、あるいはブッダガヤを訪れた仏教徒のような、幸福感に満たされた時間であった。滞在中に養った英気を振り絞り、滞在中の貴重な体験を今後の教育研究に最大限還元したいと思う。最後になりましたが、今回、在外研究という貴重な機会を与えてくださった中部大学関係者の皆様、また、バージニアでお世話になった皆様に心よりお礼申し上げます。(教授全学共通教育部全学英語教育科)―92―大門正幸

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